うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

読書感想

実家はラブホテルローヤル

実家が「ホテルローヤル」というラブホテルだった作家、 桜木紫乃の連作短編集(直木賞受賞作)です。 そのプロフィールに興味を惹かれました。 ぼくもかつてラブホテルの仕事をしていたし、 その仕事で知り合ったオーナーさんとは いまでも付き合いがありま…

東京人の食べログ in 京都

今日と不安ない と変換されていまいました。 名前は知ってるけど読んだことはない という作家はいっぱいいます。 その一人がこの「森まゆみ」という人です。 肩書は作家・エッセイストですけど、 さて、どういう方面の人かというと、 さっぱりわかりません。…

懐かしくも怖ろしい場所の話

その場所に近づくだけで、 胸が苦しくなることがあります。 そういう「場所」はいくつかあって、 だけど、そこをあえて傷口に塩をすり込むようにして、 もう一度巡ってみたいとは思いません。 それをやってしまうのが作家の業なのでしょうか。 瀬戸内寂聴の…

直木賞受賞の理由

宮部みゆきの直木賞受賞作 理由 読みました。 非常に評価の高いこの作品なら、 ぼくでも面白さが理解できるかと思いました。 だけど脳みそ弱者には難しかったです。 宮部みゆき作品らしくリーダビリティの高い、 文句なしに読みやすい小説です。 文庫本で7…

ジュリーのいた河原町

昨年、最後に読み終えた本が、これ。 ジュリーの世界 ジュリーとは「河原町のジュリー」と呼ばれる浮浪者のこと。 本作は河原町のジュリーを題材とする、 虚実ないまぜの小説です。 フィクションとはいえ、 実在する河原町のジュリーについては 相当に取材し…

ジャニーズとこの世の春

いつも単独ライブでお助けいただいている うらないしさんが絶賛されてたので 読んでみました。 この世の春 江戸時代のとある小藩を舞台にした サイコミステリーとのことです。 文庫本3巻、およそ1000ページもの物語を、 最後まで紡(つむ)いでいく、 …

25日といえばキャロル

今日は12月25日。 といえばディケンズのこの1冊。 息子の文庫だと思うんですけど、 家にあったので読みました。 クリスマス・キャロル キャロルというのは、ウィキペディアによると、 祝歌、頌歌(しょうか)と訳される賛美歌の一種 とのことです。 キ…

脳内でタイムトラベル?

同じ本のことで恐縮ですが、 ついに3回目も書いてしまいます。 いつぺんに書くとめっちゃ長くなりますから小分けして。 謎の古代文明 実はこの本で最も興味をひかれたところを、 書いてませんでした。 この本の中には何度も、過去の文明を滅ぼした天変地異…

異形の秀頼探偵が推理

とうとう12月です。 うめなかは4回くらい「出演」があるみたい。 多いですよねえ。 音楽仲間では少ないほうみたいですけど。 今朝はいちだんと冷えてきた気がします。 寒い夜、あったかいお布団に入って読むミステリは格別。 誰が千姫を殺したか というタ…

作家もすなるユーミンあそび

女性らしい感性を発揮していただいて なんていうと集中攻撃を受ける時代です。 性別役割分担意識もそうですが、 男女に特有の能力や感性があるなんていうと 非合理主義、非論理的と非難されます。 だけどユーミンの歌には「女性らしさ」 「女性ならでは」の…

浮世絵に遠近法はない?

美術館は嫌いだけど、 絵画について書かれた本はときどき読みます。 この本も35年前に買っていました。 日本人と遠近法 日本の浮世絵はなぜ遠近法をもたなかったのか。 という問いがあって、 ほう、そうだったのかと思いました。 でも著者によると、 日本…

時間は前にだけ進むのか?

人間だれしも後悔はあると思います。 とくにぼくは無神経かつ無造作に生きてますので、 後悔だらけの人生です。 あのときああすればよかった、 なんであんなことを言ってしまったんだろう、 と、しょっちゅう思い返します。 時間が戻せるものなら戻したい! …

ライ麦畑でつかまえてはこう読む?

ノーベル文学賞、明日発表なんですね。 毎回話題になるあの人、取れるといいけど。 さて、20代のころにペーパーバックで読んだ本です。 これも家にあったので手に取りました。 (たぶん息子の本) ライ麦畑でつかまえて 16歳の主人公ホールデンが、学校…

音楽のような泣き声

仕事に必要で読みました。 京大というジャングルで ゴリラ学者が考えたこと 著者は、ゴリラの研究者で、元京大総長です。 大学教育の話が中心ですが、面白いのはやはりゴリラのこと。 ゴリラと比較して人間は、という例がいろいろ出てきます。 たとえば人間…

怖い絵に教わる窃視

10年以上前にベストセラーで 評判になったのは知ってるんですけど、 まだ読んでませんでした。 買った覚えはないので、たぶん息子の本です。 怖い絵 美術館が苦手で、絵画に興味がないぼくでも、 とても面白く読めました。 歴史物語がベースにあるからだと…

父を撃った12の銃弾

今年はなぜか女性作家の長編を読んでます。 これ、二段組みで367ページ。 途中で仕事関係の本を読むために中断したので 一気読みはできませんでした。 トラックでアメリカを転々とする父娘の物語です。 こんなふうに絶賛されると読みたくなりますよねえ。…

時代背景と作品価値とに鑑みて

岩城宏之の「森のうた」っていう 文庫をいま読んでるんです。 と前に書いてましたけど、とっくに読み終えました。 岩城宏之と山本直純という偉大な指揮者たちの、 痛快青春グラフィティ。 とくに山本直純の天才ぶりは驚かされます。 こんなエピソードがあり…

甘美なしたたりのおすそ分け

こないだ読んだ文庫の巻末に 紹介されていたので続けて借りました。 田辺聖子の名言集みたいな本です。 人生の甘美なしたたり 筆者の小説やエッセイから、 たくさんの名言、警句、金言、至言が 選び抜かれて掲載されています。 書かれた当時から時代が変化し…

平安朝のシンデレラ

シンデレラのような物語が、 日本にもあったのですね。 1000年前から伝わる「落窪物語」を 田辺聖子がとっても読みやすく現代訳したのがこれ。 おちくぼ姫 高貴な生まれにもかかわらず、意地わるな継母に 縫い物ばかりさせられている貴族の姫君。 落ちく…

読みたて黒牢城

6時ごろ、ものすごい雷鳴でした。 空が張り裂けたみたいな大音量で。 それから一転、晴れ間が出てきました。 読みたてほほやほや。 話が佳境に入ったころ、 著者の父親が行方不明というニュースが出て、 へ~~~! と思いました。 読みごたえたっぷりでし…

つまをめとらば才たけて

67歳で直木賞を受賞したという 青山文平の受賞作、読みました。 仕事が立て込んでるときほど眠りが浅くて、 夜中に読んだりするんですよねえ。 つまをめとらば 太平の世の武士やその妻たちを描く 短編集です。 たとえば「つゆかせぎ」は、 亡くなった妻が…

地図と拳は重かった

Slim佐藤さんに貸していただいたんです。 小川哲の直木賞受賞作、 地図と拳 やっと読み終えることができました。 633ページもある本です。 せっかく貸していただいたのに、 読み始めたときから敗北の気配が濃厚でした。 敗北というのは自分には歯が立たな…

娘にガールフレンド!?

多様性とかLGBTQとかいわれるこのご時世、 少しでも理解に欠けるようなことを口にすると 袋だたきにあいそうな気がするんですよね。 もちろんしあわせになる権利はすべての人にあるべきで、 そこに疑問の余地はないんだけど、 でも、このお父さんの感覚…

京都・血天井六ケ寺ツアー

宮本武蔵が大坂の陣で戦うというだけで、 ワクワクします。 剣豪小説でもあり、 ミステリーでもあります。 弟子が離れ、落ちぶれはてた武蔵に、 「家康に呪いをかけた者」を、 探索するミッションが与えられます。 孤剣の涯て 満場一致の「本屋が選ぶ時代小…

174杯のもりそば

岩城宏之の「森のうた」っていう 文庫をいま読んでるんです。 岩城宏之と山本直純という偉大な指揮者の、 青春グラフィティってとこですかね。 天才、山本直純との交流模様が楽しいです。 だけどぼくはちょっとキマジメなのか、 どうしても引っかかるエピソ…

生きてるってなに? コンビニ人間

自衛隊の射撃場で発砲した若者、 なんでなのかわかりません。 長野県で女性と警察官、計4人を殺害した若者、 これもわかりません。 これこれこういう理由でやったのだと 仮に打ち明けられたとしても、 やはりわからないでしょう。 人を理解するなんてムリな…

暁の宇品

良書というのは読んでる間、 著者や主人公と長い旅に出ている気がします。 読み終えたときには、 景色の良い場所にたどり着いた心地がして、 そこに荷物を下ろして、しばしほっこりできる、 そういう本かなと思うんです。 まだ6月なのに半年ですでに2冊も…

いつでもだれでも撤退は難しい

昨日の日記、アクセス数がすごかったんです。 ふだんの3倍もありました。 フェイスブックに上げたからではなくて、 その前から急上昇してました。 いったいどういう理由でそうなったのか。 タイトルに引かれて読みに来られるのか…… なかせさんの担当する日…

占(うら)から観える自分

うめはらなかせが最初に単独ライブをしたのって、 いつでしたか、10数年前? その頃から欠かさず聴いてくださってるのが、 「うらないし」さんです。 お名前(HandleName)の通り現役の占い師さんで、 四条烏丸の大丸百貨店の北隣のあられやさんのビルで…

消えた股袋

前から読まねばと思っていた本です。 実に読みやすく楽しい本でした。 ベストセラーになった「怖い絵」よりも ページを繰る手が進みます。 肖像画を入口に、複雑なハプスブルク家の歴史が わかりやすく頭に入ってくるというつくりなんです。 名画で読み解く…