うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

読書感想

暁の宇品

良書というのは読んでる間、 著者や主人公と長い旅に出ている気がします。 読み終えたときには、 景色の良い場所にたどり着いた心地がして、 そこに荷物を下ろして、しばしほっこりできる、 そういう本かなと思うんです。 まだ6月なのに半年ですでに2冊も…

いつでもだれでも撤退は難しい

昨日の日記、アクセス数がすごかったんです。 ふだんの3倍もありました。 フェイスブックに上げたからではなくて、 その前から急上昇してました。 いったいどういう理由でそうなったのか。 タイトルに引かれて読みに来られるのか…… なかせさんの担当する日…

占(うら)から観える自分

うめはらなかせが最初に単独ライブをしたのって、 いつでしたか、10数年前? その頃から欠かさず聴いてくださってるのが、 「うらないし」さんです。 お名前(HandleName)の通り現役の占い師さんで、 四条烏丸の大丸百貨店の北隣のあられやさんのビルで…

消えた股袋

前から読まねばと思っていた本です。 実に読みやすく楽しい本でした。 ベストセラーになった「怖い絵」よりも ページを繰る手が進みます。 肖像画を入口に、複雑なハプスブルク家の歴史が わかりやすく頭に入ってくるというつくりなんです。 名画で読み解く…

下世話なぼくを、神よ憐みたまえ

筆者畢竟の書き下ろし1100枚 という小池真理子の小説、 神よ憐みたまえ 読みました。 畢竟(ひっきょう)って、 究極、至極、最終などの意、らしいです。 570ページの単行本、長かったです~ ずっしり重い大作で、読み応え十分。 映画でいえば「砂の…

1万円札は1枚20円?

木の芽っておいしいです。 このところ我が家では竹の子料理が続いていて、 これには木の芽がぴったり。 木の芽って山椒の葉っぱですよね。 実も葉っぱもおいしい山椒はえらい! ってことを否定する人は少ないでしょう。 だけど、世の中どっちがが正しいか 判…

ひとつの管でつながって生きている

タイトルと著者名からてっきり、 女性が書いた小説だと思い込んでいました。 私の盲端(もうたん) この表紙絵、ソックスをはいた女性の脚がそそります。 「盲端」(もうたん)とは、医学用語でしょうか。 内臓器官で一方の端が閉じている管(盲管)の、 そ…

笛吹き男ヒトラー

「ハーメルンの笛吹き男」って話、 知ってる人も多いかと思います。 ぼくも童話か伝説として読んだ気がします。 だから史実とは思ってなかったんですけど、 これ、実際に起こった年月日までわかってる事件なんですって。 ドイツのハーメルンという町から、 …

哀れな人間の味方です

毎晩、この本を読むのが楽しみでした。 何度大声で笑ったことか。 人間は哀れである 東海林さだおのエッセイを読むのは初めて。 食わず嫌いってことじゃなく単にこれまで縁がなくて。 この本はこれまでに発表されたエッセイを 平松洋子というエッセイスト(…

こころときめくものに迫ったフィンランド女性

この本が紹介できるのは喜びです。 読んでいる間はずっと旅をしているようでした。 本の著者と、セイと。 セイとは、清少納言のこと。 まるでロードムービーを見ているような自伝紀行文学です。 読み終えて、旅を終えたみたいに、ちょっとほっこりして、 著…

記憶にございませんの超絶レトリック

降り続いた雨が上がりました。 表に新聞を取りに行ったら郵便受けが空っぽ。 そや、休刊日やった。 なんの祝日なんでしょ。 岸田首相が辻元議員に、 総理は「さまざまな~」が口癖で、 そういう発言をするときは必ずごまかしがある と指摘されて、答弁になっ…

80年前の戦車戦~クルスクの戦い1943

クルスクの戦い1943 若い頃は「PANZER」という雑誌を購読していたくらい、 戦車好きなんです。 (こないだ亡くなった松本零士も戦車を描くのが上手でした) この「クルスクの戦い」(クルスク会戦)も当然興味があって、 たまたま図書館で見つけて…

知らなかった!うら(心)さびしがわ

心淋し川(うらさびしがわ) 読み終えました。 素直に面白かったです。 舞台は江戸の片隅。 江戸、千駄木町の一角は心町(うらまち)と呼ばれ、 そこには「心淋し川(うらさびしがわ)」と呼ばれる 小さく淀んだ川が流れていた。 匂ってくるようなどぶ川沿いに建…

いつまで謎の古代文明?

この本が読み終えられて、ほんとうれしいです。 1975年、大学生協の書籍売り場で買いました。 当時で1800円ですから、 ぼくは相当に悩んで買ったはずです。 (いまでもこの値段だったら悩みます) なのに半世紀近く読んでなかったんです。 アトラン…

なるほど嘘と正典

子どもの頃からSFが好きなんです。 学生時代に読んだ「究極の音楽」っていう小説が けっこう印象に残ってます。 この世には究極の音楽があって、 バッハもモーツァルトもベートーベンも、 みんな究極の音楽を探すために作曲していた。 そう考える主人公が…

ニッポンの情報機関員求む!

今朝、思ったより寒くなかったです。 ほっとします。 さて、数日前に読みました。 センセーショナルなタイトルですが、 世界の諜報戦をまじめに解説した本でした。 世界のスパイから喰いモノにされる という部分では、それほど新情報はなく、 あらゆる国が、…

歴史の謎 文明の謎はナゾのまま

元日の夜に読み終えたのが、これ。 歴史の謎 文明の謎 40年ほど本棚に眠ったままだったのを、 ようやくいまになって読み終えました。 ようこんな硬い本を買うたなあ。 1977年に出た本です。 歴史学の分野でも40年もたてば 謎が謎でなくなってるかも…

文明が衰亡するとき男は嫁をもらわない

スペインに2ー1で歴史的逆転勝利! ってことで、まことに素晴らしい。 「歴史的」って形容詞がやたら多くて気になりますけど。 昔、朝日放送で日曜の朝、 サンデープロジェクト って報道番組がありました。 島田紳助が司会、田原総一朗が討論を仕切っていて…

五体不具穢(ごたいふぐえ)

こないだから平安づいてます。 このマンガが無料だったので読んだんです。 菅原道真と在原業平がバディを組んで、 都の難事件を解決していくというお話。 久しぶりのマンガですけど、 ちゃんと読み方は覚えてました(当たり前か)。 平安時代でいろいろわから…

天神様に音楽の才はなし

天神様というのは菅原道真のことですね。 菅原一族の発祥から道真の生涯をまとめたこの本、 ぼくにはちょっと難しかったです。 人名、地名、職名が読めなくて。 菅原道真といえば、学問の才があって、 とんとん拍子に出世したけど、周囲に妬まれて引きずり降…

恋と死の、ねばならぬ

今年はまだ2か月も残ってるんですけど、 今年読んだ本のなかでいちばん多くの刺激をもらったのが、 この本でした。 金閣を焼かねばならぬ 有名人が自殺したニュースを聞くと、 え、なぜ? あんなに才能にあふれていて、 仕事も順風満帆だったのに、と不可解…

ルドルフにイッパイアッテナ(3)

「うたかたの恋」の真実 の続きです。 皇太子ルドルフが心中事件で亡くなったあと、 次の皇太子となったフェルディナント大公とその恋人ソフィーの話です。 フェルディナントは皇帝の甥で、 ふたりの結婚は「貴賤結婚」にあたるとして問題にされたそうです。…

ルドルフにイッパイアッテナ(2)

「うたかたの恋」の真実 の続きです。 ハプスブルク皇太子ルドルフが 自死に際して道連れにしたのは、17歳のマリー。 男爵令嬢というと、さぞ高貴な身分の娘さんかと思うのですが、 実のところ爵位には、 公候伯士男 という序列があって、男爵は爵位のなか…

巨悪を逃したままで来た

ロッキード疑獄 600ページの大著、読み終えました。 角栄ヲ葬リ巨悪ヲ逃ス が副題です。 事件が発覚したのは1976年、ぼくが大学を卒業する頃です。 コーチャンとかピーナッツとか丸紅ルートとか、 「記憶にございません」とか、 連日報道されていたの…

ルドルフにイッパイアッテナ

「うたかたの恋」の真実 読み終えました。 「うたかたの恋」とは、副題にあるように、 ハプスブルク皇太子心中事件 通称「マイヤーリング事件」をもとに、 フランスの作家クロード・アネが書いた小説のタイトルです。 何度も映画化されています。 オマー・シ…

チンピスカンはだれだ!

珍妃の井戸 読みました。 珍妃(ちんぴ)は清朝末期の皇帝に寵愛された側室です。 皇帝(光緒帝)には正室ともうひとり側室(珍妃の姉)がいて、 それぞれラクダ顔とブタ顔だったそうです。 で、三番目の珍妃だけは才色兼備、 豊かな教養と美貌を兼ね備えて…

アニメの100年一気読み

アニメがけっこう好きで、いまもけっこう見ています。 「サマータイムレンダ」って面白いですよ~ 和歌山県の離島を舞台としたSFサスペンス。 エイリアン+タイムループ+ミステリーものです。 日本で初めてアニメが制作されてから100年ちょっとたつそ…

ご先祖様がスマホ脳をつくった?

今朝は久しぶりに涼しいですね。 ありがたいです。 2021年に1番売れた本 と帯にありました。 スマホに依存しすぎるとどんな弊害があるのか、 という話だと思って読んだんですけど、 もちろんそれもありました。 でも、面白かったのは、人類がどうやって…

すべて解決しないけれど

図書館ではめちゃめちゃ人気のある本。 貸出し順が来るまで、かなり(半年以上)待ちました。 ぼくのあとも予約待ちの人がいるので、 早めに返却します。 これを読んでスマホの「わからない」「困った」が すべて解決するわけないんですが、 永遠のスマホ初…

だってギターの数は増えている

風水害は増えてるし、感染者数もまた増えてるし、 戦争は終わらないし…… 世の中、昔より悪いほうに向かっていると考える人が、 とくに先進国(死語?)に多いそうです。 この本、「ファクトフルネス」といいます。 世界で300万部の大ベストセラー! 3年く…