とうとう12月です。
うめなかは4回くらい「出演」があるみたい。
多いですよねえ。
音楽仲間では少ないほうみたいですけど。
今朝はいちだんと冷えてきた気がします。
寒い夜、あったかいお布団に入って読むミステリは格別。
誰が千姫を殺したか
というタイトルに惹かれました。
サブタイトルは「蛇身探偵豊臣秀頼」。
なんのこっちゃ、です。
千姫って殺されてた?
そんな史実はないですよね。
落城寸前の大混乱の中、脱出し、
秀頼らの助命を、父や祖父に乞い願います。
秀頼の長男の国松は処刑されたものの、
長女の奈阿姫は尼になり、命は救われます。
(どちらも秀頼の側室の子どもでした)
千姫は豊臣家の滅亡の翌年、
家康の家臣である本多忠政の長男、
忠刻(ただとき)の妻に。
秀頼亡き後一年経たずに再婚したことになります。
二児を授かりますが、長男にも夫にも先立たれます。
夫の忠刻は31歳の若さで亡くなるんです。
嫡子と夫の死で居場所のなくなった千姫は、
娘の勝姫とともに本多家を出て江戸に移り住みます。
そして仏門に入って、天樹院と名を変え、この時まだ30歳。
波乱万丈にして幸薄い人生なんです。
二度も夫に死に別れた千姫は、将軍家光の姉、天樹院として
徳川一族の重鎮となっていくそうです。
享年70歳。
以上が史実としての千姫ですが、
この小説では大坂城の地下牢という密室の中で、
不可解な殺され方をします。
その事件の真相を45年後の豊臣秀頼が、
(なんで生きてるん!)
年老いた猿飛佐助などの助けを借りて推理するという
トンデモな内容なんです。
この秀頼の正体がまったくもってトンデモなわけで、
どんなふうにトンデモなのかは、
ぜひお読みいただければと思います。
思うにこういうトンデモ時代(ミステリ)小説が書かれる、
その地ならしをしたのが山田風太郎なんでしょうね。
こちらはslim佐藤さんにお借りして読みました。
ほんと、トンデモ時代小説です。
めっぽう面白くて、ばからしくて、
ありえへ~~~~~~ん!
と何度も叫ぶんですけど、巻を措くあたわず。
こんなのを読んだあとは、
藤沢周平みたいな(ちゃんとした)時代小説を
読みたくなること必定。
お茶漬けが食べたい~~~~
てな心境になります。
さて、今日の日記の付録YouTube。
アメリカで開催された「のこぎり音楽世界大会」で2度優勝し、
2004年度の「咲くやこの花賞」を受賞。
NHKの朝ドラ「おちょやん」で音楽を手がけたアーティストの演奏です。
自分がつくる大阪らしい音を「知らんけどサウンド」と名づけているとか……。