昨日は雷が鳴って、雨が降ったりやんだり。
いまもどこかで強く降っているのでしょう。
ところで「雨」から始まる歌は多いと思います。
雨が降るから 逢えないの
来ないあなたは 野暮な人
これって、園まりの「夢は夜ひらく」ですね。
なんで雨が降ると逢えないんでしょう。
雨の日は来れない理由が男にあるのか。
単に雨が嫌いなだけなのか。
「夢は夜ひらく」もわかったようでわからない表現です。
夜になると恋への思いに焦がれるということなのか……
これが「圭子の夢は夜ひらく」になると、
赤く咲くのは けしの花
白く咲くのは 百合の花
けしの仲間には麻薬成分を含むものがあり、
法律で栽培が禁止されているものがあります。
赤い花が咲くけし、ひなげしは植えても大丈夫。
でもこの歌のムードだと、ひなげしをイメージしにくいというか、
麻薬につながるケシを思い起こしてしまいます。
ここでも「夢は夜ひらく」の意味がとりにくいですが、
夜になると考えてもしょうがないことを考えてしまうということか……
どちらの歌も「女→開花すべきもの」という
定式を踏んでいるようにも思えます。
で、二つの歌詞の作詞者は違うのですね。
ウィキペディアによると、
園まりが歌ったものと藤圭子が歌ったものが特に有名である。
藤圭子版のタイトルは『圭子の夢は夜ひらく』(JASRAC届出の題名)である。
で歌われていた俗曲を採譜・補作し、
曽根が自ら「藤原伸」名義で歌った『ひとりぽっちの唄』
(1966年、テイチク、作詞:川上貞次(曽根のペンネーム))である。
その後、歌詞・曲名を新たにつけかえ、
園まりが歌うことになった。
とのことです。さらに、
歌詞の異なる様々なバージョンがあり、
JASRACには20を超える作詞者による異なるバージョンが登録されている
(2006年2月時点)。
たとえば、緑川アコ、藤田功・愛まち子、梅宮辰夫、
バーブ佐竹……など、それぞれに歌詞があります。
「夢は夜ひらく」というフレーズは必ず出てくるし、
「夢は夜ひらく」というフレーズは歌詞の核になる部分なので、
これを使わせていただくということに使用料は発生するのか。
そして印税はそれぞれの作詞者に入るのでしょうか。
同じような質問をABCテレビ「ビーバップハイヒール」で、
筒井康隆が専門家に訊いたときに、
最初にJASRACに登録した人に全部入る、
1曲につきひとりしか登録できないから
と答えていました。
少なくとも「圭子の夢は夜ひらく」は
そのタイトルで登録されているので、
印税はその作詞家に入るということなのでしょうね。
しかし、印税が入らないとわかっていて作詞する
プロの作詞家がいるでしょうか。
ここはいまのところ疑問です。