この絵を見てください。
どこかヨーロッパの街の裏通りみたいな感じ、
しませんかねえ。
実は向日市にあるギター修理工房「柾目ウッドメーカー」
なんです(右手の黄色い建物)。
店主の清田さんによると、
ある日、見知らぬ女性が訪ねてこられたそうです。
すみません勝手に描いてしまいました
ってことで、お詫びに、きれいな透明のフレームに入った
絵のコピーと名刺を持ってこられたのだとか。
そこには京都水彩画会会員とあります。
ギターの看板に惹かれて描いてみたくなったんでは?
と清田さんは話してはりました。
ぼくはこの絵に気づく前に、修理中のギターのなかにあった
木製の譜面台に目が行ったんです。
これ、いいですよね、どうしたんですか?
と訊いたら、女性画家さんの話が始まりました。
清田さん、この絵に触発されてイーゼルをつくったんですって。
さすが元家具職人さんです。
譜面台にも使えます。
おいくら? と訊くと、
売りもんちゃうで
という答えでした。
だれかの創作に触れて、
自分でもなにかつくりたくなるってこと、ありますよね。
そんな創作の誘惑を見た気がしました。
それにしても清田さん、もうちょっと部屋を
きれいに片付けたほうがええんちゃうやろか。