うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

虎に翼のモン・パパ

月曜日から始まったNHK連続テレピ小説

「虎に翼」、すごくいいです。

1日に2回見ることもあるほど気に入ってます。

子役から始まらない朝ドラって前にもありましたっけ?

いきなり物語の中心に入っていくから

テンポよく感じます。

 

主役の寅子を演じる伊藤沙莉はもちろんですけど、

親友の花江を演じる森田望智(みさと)がすばらしい。

自分でつくった「花江」になり切っています。

それがとても楽しそう。

さすが「全裸監督」で黒木香を演じた人です。

そこからなんという変わり身。

役者やなあって思います。

 

あと演出もいいです。

こういうアップからこう引いて、

ああなるほどと納得させる展開。

会話するふたりの背景にひとり仕込んで、

会話中に微妙な表情をさせるとか。

定番の演出法とは思いますが、効いてます。

 

で、昨日、結婚披露宴の場面で寅子がうたいました。

伊藤沙莉は歌も上手です。

アカペラなのにピッチが正確。

初めて聴いた歌なので調べてみました。

「モン・パパ」って歌なんですね。

カカア天下の夫婦をうたった歌詞で、

こんな内容の歌が昭和初期からあったんだと驚きました。

元はフランスのシャンソン曲で、

フランス映画「巴里つ子」の劇中歌だったそうです。

この映画は「虎に翼」で描かれる時代、

1931年(昭和6年)に日本でも公開され、

人気になりました。

主題歌「モン・パパ(C’est pour mom Papa)」

――原題は「なんて哀れなお父さん」(?)――

は宝塚少女歌劇や喜劇王エノケンらがうたい、

ヒットしたそうです。

梅丸少女歌女団の大ファンだった寅子が、

披露宴でこの曲をうたうってのも自然な流れですね。

先月までやってた「ブギウギ」に出てくる

梅丸少女歌女団がここでも使われていて、

朝ドラファンを喜ばせてくれます。

 

実際、寅子のモデルの三淵嘉子(みぶち よしこ)も

同僚との飲み会で「モン・パパ」を好んでうたったそうです。

エノケンの歌がYouTubeにありました。

www.youtube.com