うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

ハモはないけどハモ寿司あり!

昨日は久永さんソロライブに行ってきました

なかせさんのオススメで、初めて行ったのが去年8月。

そこから随分とご無沙汰してしまいました。

仕事やらライブやらと重なってたんです。

なので昨日でぼくは2回目。

久永さんは亀楽さんに隔月出演されていて、

昨日で1年が過ぎたとのことです。

亀楽 お座敷ライブ 久永洋子ソロ

またまた丸井さんが中心に写ってしまいました。

後ろが久永さん(その後ろがハンガー)。

いまさらながら白状しますが、ぼく、

ブルーグラスとかカーター・ファミリーとか苦手なんです。

大好きな人が多いのに自分だけ良さがわかってないって状況、

小説でいえば村上春樹がわかってないみたいな。

食べ物でいえばモツのおいしさがわかってないみたいなもんで、

新鮮でなまぐさないから

騙された思うて食べてみ

と勧められて口に入れたモツも、

やっぱりモツやん!

ウェ~~~騙された~~~

ってなるんですけど、

久永さんの(あとフォークグラスさんもそう)ブルーグラスや、

カーター・ファミリーはなぜかスッと喉を通るんです。

歌にアクがないといいますが、

アクはないのにアジがある

ってスーパードライみたいですけど、

生臭さゼロの清涼な歌声です。

久永さんはどの曲も丁寧にうたってはって、

楽曲へのリスペクトが感じられます。

私やないです楽曲が主役です

っていう謙虚さが、清涼な聴き心地の理由かも。

 

ちょっと力を抜かはったときに歌がすっと滑空していく感じが

いいんです(ぼくだったら力を抜くと音がハズレます)。

久永さんの声には「陽」があるんですね。

明るく歌を響かせます。

一方で、サッドネスがあまりない。

ブルーグラスって悲惨な内容の歌詞でも悲し気に聴こえない、

陽気に聴かせる伝統があるようで、

その意味ではブルーグラスにぴったりの声質なのかもって思いました。

「無縁坂」にも和風の湿り気を帯びた悲しみは少なめでした。

というのはすべて個人の感想です。

 

以下、セットリストです。

忙しいのに時間をかけて書いてしもた。

 

1st set

雨降りお月さん(童謡唱歌

この1曲目が終わったところで、

水族館から亀楽まで歩いてきたというお客さんがあって、

大歓声が上がりました。

 

昨日はカーター・ファミリー多めでした。

注文してないのに大盛りがドンと出されたみたい。

Bury Me Under the Weeping Willow(カーター・ファミリー)

Are You Tired of Me My Darling(カーター・ファミリー)

ギターから持ち換えて、クリさんから譲り受けたというオートハープで、

その曲やんねやったら

急きょクリさんがギターとハモで加わりました

演奏前にクリさん、後ろのふすまの建具にかかったハンガーを

一本一本律儀に取り除くという謎行動に出られました。

クリさん特有の美意識のようです。

 

Green Rolling Hills(ユタ・フィリップス)

6年ぶりに海外旅行されたそうで、

悪いCAと良いCAの思い出を話されました。

Cannon Ball Bluesカーター・ファミリー

 

Can't You Hear Me Callin'(ビル・モンロー)

ブルーグラスの父、ビル・モンローの歌で

いちばんお好きなんだそう。

 

ダニー・ボーイ(ほりおみわ)

マウスミュージックってジャンル、初めて知りました。

スコットランドに古くから伝わるバグパイプ

フィドルなどの楽器で奏でられるメロディを

口まねで表現するというもの……らしいです。

そういう音楽もやってられるほりおみわさんっていう、

久永さんが大好きなミュージシャンの方の訳詞です。

miwaneilo.amebaownd.com

 

Little Annieカーター・ファミリー

別名は「When The Springtime Comes Again」と、

調べたら出てきました。

日本語詞の歌もYouTubeにあがってますね。

 

そして休憩時間。

恒例おやつタイムなんですけど、

なんと!

亀楽お手製(と思います)ハモ寿司が出ました。

めっちゃおいしかったです。

ハモがやわらかくて、シャリがいい具合に甘くて。

ソロライブで、ハモは控え目なんで、

よけいおいしかったです。

(ひとり2個あたりました)

日本酒、ビールも供されます。

珍し気な発泡酒も。

なんぼでも入るわ

と、なかせさんは小原庄助さんなみに

グイグイいってはりました。

 

2nd set

Raining Raining(ニック・ロウ

ぼくはかすかに聴いたことあるかなっていう歌でした。

こういう曲が入ってくるので油断できないですよね。

久永さんという異文化に触れる醍醐味です。

ヘイデン・トリプレッツ(The Haden Triplets)っていう

三つ子のバンドのカバーらしくて。

原曲はこちら(久永さんのカバーのほうが好み)。

www.youtube.com

 

ヘイデン・トリプレッツの演奏はこちら(久永さんのカバーのほうが好み)。

www.youtube.com

 

Wild Mountainside(エディ・リーダー

久永さんのこれを前に聴いて、

うめなかでも挑戦させていただきました。

 

ぬかるみの道(佐々木ゆき?)

Broken Hearted Lover(カーター・ファミリー)

 

Wild Flowers(?)

この歌ですかね。

www.youtube.com

 

無縁坂(さだまさし

お母さんがさだまさしファンなんだそうで。

東京に行ったら現地視察するそうです。

 

My Clinch Mountain Home(カーター・ファミリー)

おしまいのほうにヨーデルが入ります。

 

Allelujah(エディ・リーダー/フェアグランドアトラクション

こういう歌い方もしはるんや(女っぽい、艶っぽい)と感じました。

このときだけエディ・リーダーが憑依したのかも……

w

 

アンコール

In Tall Buildings(ジョン・ハート・フォード)

就職難の時期に就活で苦労した息子さんに

エールを送るためにうたわれたそうです。

いい歌ですよねえ。

 

前回と同様、昨日も知らない曲がいっぱい聴けたので、

うれしかったです。

ブルーグラスというバックグラウンドのある方、

ひとつの音楽ジャンルを掘り下げてられる皆さんは、

芯がしっかりあると感じます。

野原に咲いている花を、きれいな花だけではなく、

その根っこまでたどっていく向学心の強さというか。

それに対してぼくは(なかせさんも)野に咲く花の、

きれいな花だけを見て、次々といろんな花に目移りしていきます。

その根っこがどこにどうつながっているかには関心がないのです。

だれそれの歌だから、どこそこの歌だから、好き

というのではなく、単純にその歌が好き。

表層的な原始的な音楽との接し方といえます。

別に卑下しているわけじゃなく、

ぼくらはそうなんだなと改めて再確認したということです

 

次回の久永さんライブ、8月はお休みで、

10月の第3日曜が今年最後になるそうです。

また行きたいです。

 

ライブが終わって、そのあとはセッションタイム。

ぼくはいつもその前に帰ってしまうので、

なかせさんに叱られます。

かわいそうでしょ。