うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

エール!が聴こえーる

テレビ放映されたフランス映画を見ました。

エール!

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こういうのをハートウォーミングっていうんでしょう。

今年のアカデミー賞3部門を受賞した「CODA(コーダ)」は

この映画のリメイクです。

CODAとは「Children of Deaf Adults」――

“耳の聴こえない大人に育てられた子どもたち”のことです。

 

というわけでこの映画に登場するのは、

耳が聴こえなくて話せない両親と弟と、

主人公の女の子、ポーラの4人。

ポーラだけは耳が聴こえて話すことができます。

ただし、家族は障害があること、というか、

耳が聴こえなくて話せないことを障害とは思ってなくて、

なに不自由なく、ハッピーに暮らしています。

父は町長選挙に立候補するといきり立つほどで、

耳が聞こえないことを少しのハンデとも思っていません。

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一家は農業を営んでいて、お母さんはチーズをつくり、

家族で市場に売りに行きます。

家族はいつもいっしょ。

そんな暮らしが続くなか、

ポーラは音楽教師に歌の才能を認められ、

パリの音楽学校への進学を勧められます。

しかしポーラの歌声を聴くことのできない家族は、

彼女の才能を信じることができず、パリ行きに反対します。

一方、ポーラは障害のある家族を離れることに罪の意識を感じます。

 

そんなあるとき、学校でコーラス部のお披露目があり、

ステージに出てソロでうたう娘の姿を見て、

両親は初めて悟ります。

耳が聴こえないことがとっても大きなハンデだと。

娘の歌声にほかの親たちが感動し、涙まで長しているのに、

自分たちだけが疎外されたような気分です。

ところが、ラストシーン、

オーディションでうたう娘に、

両親は……

この場面、泣いてまったがな(名古屋弁?)。

 

印象的だったのはフランス人の愛情表現の濃厚なこと。

キスやハグだけでなく匂いをクンクン嗅ぐんですね。

これじゃコロナも拡大するわさ。

もうひとつびっくりしたのは夫婦・親子の関係。

娘のポーラは両親の手話通訳としてどこにでも同行します。

婦人科を受診するときに、両親が屈託なく性生活の話をするのを、

照れず、嫌がらず、手話で医師に伝えてるんです。

フランスは進んでますねえ。

 

彼女の歌がよかったです。

いまふうのヒップホップみたいなのじゃなく、

オーソドックスな曲を、技巧を使わず、素直にうたいます。

で、こちらはハリウッドでリメイクされたほう。

「青春の光と影」をうたっていますね。

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