うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

拾得ライブで拾得

土曜の夜は藤村直樹さんの追悼ライブへ。

 なかせさんが書いていたように、

藤村直樹さんについてはなにも存じ上げないぼくらなんですが、

お仲間の原ファミリーバンドさんが、

あのライブハウスの名門、

拾得に出はる!

というのに誘われて行ってきました。

ちなみに拾得(しゅうとく)と書いて

拾得(じゅっとくなんですねえ。

 

そしたら原さんたち2曲だけでおしまいやったんです。

なんでや~~~~!

実はそれもそのはず、そのあと日本フォーク界の草分けの方々が

控えておられたんですねえ。

そらしゃーないわーーーと、お尻の痛い思いで木の椅子に座ってました。

 

印象に残ったのが、荒木さんって方がソロでうたわれた

「クルエルシスターズ」

これ、たしかクリさんから「うめなかでうたってみたら?」と、

教えていただいた曲でした。

英語の歌を、荒木さんは日本語の歌詞でうたっておられて、

その内容がけっこうインパクトがありました。

どなたの訳詞なんでしょうねえ。

 

そして中川五郎さん。

すみません、うめなか日記ではプロの著名人は敬称略にする決まりなんですけど、

これを読んでる皆さまに、それだと違和感がおありだと思うのですべて「さん」づけで。

ぼくが子どもの頃にラジオで聴いた、

あの中川五郎 ですわ。

すんごいかっこよかったです。

日本三大五郎前田五郎野口五郎中川五郎

の中で一番かっこええなあ。

メキシコオリンピックの男子200メートル走で2位になった

オーストラリア人ランナー、ピーター・ノーマンの歌、大作でした。

あれだけの長い曲、よう歌詞が覚えられるなあって感心しました。

(そこが感動ポイントやないんですけど)

 

そして小室等さんと、娘さんでしょうか、

こむろゆいさんがデュオで登場。

登場と書きましたが、最初に拾得の入り口でお金を払ったときに、

すぐ近くにいたはったのでびっくり。

お客さんのなかにふつうに溶け込んではったんです。

俺は君たちとは違うよ、なんて有名人オーラは一切ない、

気さくな方なんだろうなと思いました。

昔、ぼくらも出してもらってたアマチュアライブに、

トリで出られた有名バンドの方がおられたんですけど、

その人は出番までずっと別室にいたはったことを思い出しました。

えらい違いやなあ。

で、「雨が空からふれば」の弾き語りが1曲目。

藤村直樹さん作という曲もユニークな歌詞で良かったです。

 小室等さん、もちろん歌もギターもお上手なんですけど、

なにより歌に人間性が現れてるっちゅうか、

そこが聴いてて一番じんと来るところでした。

 

そして、ゆいさんのMCでおおっ! と思いました。

NHKの朝ドラ半分、青い。

の主人公が左耳が聴こえないという話から、

ご自身もやはり左耳が先天的に聴こえない状態だったと打ち明けられました。

治療のための手術をしたけれど、だめだったそうなんです。

で、セカンドオピニオンを聞くために高田渡さんに紹介してもらった先生が、

今回の追悼ライブの主役、藤村直樹さんだったということ。

そうやって人の縁ってつながっていくんですね、

この追悼ライブにも。

 

ドラマで主人公は左耳が聴こえない状態を

「小人が踊ってるようだ」と表現しますが、

ゆいさんも同じようなことがあったそうで、

そのことを藤村先生に話したら、ちゃんと受け止めてくださって、

メンタル面ですごく救われたということでした。

手術の失敗を聞いて電話の向こうで高田渡さんが泣いてくれた、

というエピソードも語っておられました。

 

というわけで、しみじみと、ええライブでした。

プロ・アマ問わず歌やギターのうまい人はいっぱいおられますけど、

歌や演奏がうまいから感動するわけではないんですね。

音楽ってなによりハート(人間性)が一番大切

っていう当たり前のことがよく伝わったライブでした。

 

ほかにもバラーズさんとか、ウォッシュタブベースとか、

書くべきことがいっぱいあるのに、

もう紙数(文字制限)が尽きてしまいました。

すみません、いつか改めて……