うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

星になったイサト

ギタリストの中川イサトさん死去 

五つの赤い風船」で活躍

2022年4月7日、東京都の病院で慢性腎疾患のため死去。75歳没。

というニュースがありました。

75歳は早いですね。

 

ぼくが中川イサトの演奏を初めて聞いたのは、

五つの赤い風船のライブアルバム

「ゲームは終わり」(解散記念実況盤)でした。

風船好きの友だちが貸してくれたんです。

そのなかの「その気になれば」(4カポG低い)

という歌がすごく気に入ってコピーに励みました。

 

ウィキペディアによると――

西岡たかし、長野たかし、藤原秀子らとともに活動。

1968年~1969年に2枚のアルバムをリリースするが、

音楽的な方向性の違いから脱退。

1972年に村上律と「律とイサト」というデュオ・グループを結成し、

アメリカン・オールドタイム・ミュージックを追求する。

「律とイサト」のアルバムも買いました。

なかの1曲をやりませんかとなかせさんに提案したけど、

却下されました。

 

律とイサト結成の翌年に出た音楽雑誌

「ライトミュージック」

でまた、中川イサトを見つけます。

巻頭特集で、石川鷹彦日高富明(「ガロ」のトミー)

中川イサトの鼎談がありました

当時からアコースティックギター界の三大巨頭のひとりだったんですね。

アンディ・ウィリアムズショーに出た

PP&Mの運指のすごさを語っています。

ひげを生やした顔はちょっと西岡たかしみたい。

典型的な”ビートルズ以前の人間”と自称しています。

 

この本でいちばん参考になったのは、

中川イサトが尊敬する4大ギタリストでした。

ジェリー・ジェフ・ウォーカー

デビッド・ブロムバーグ

バード・ジャンシュ

ジョン・レンバーン

中川イサトがイチオシのギタリストって

どんなすごいんやろうという興味で、

介されていたレコードの品番を頼りに、

十字屋で取り寄せて、4枚買いました。

でもバード・ジャンシュとジョン・レンバーンは、

ギター、バカウマなんだけど、暗くて好みではありませんでした。

「アンジー」もポール・サイモンのアレンジのほうが好き。

一方、ジェリー・ジェフ・ウォーカーとデビッド・ブロムバーグは

大のお気に入りになって、レコードが擦り切れるほど聴きました。

なかせさんにもこの二人の曲を提案したけど、

やはり却下されました。

 

何十年たってどのギタリストのコピーもできませんでしたが、

心のなかでは滋養になってると思います。

中川イサトも、ジェリー・ジェフ・ウォーカーも、

デビッド・ブロムバーグも、ぼくにとって

ずっと手の届かない星のような存在です

生前から星だった人がほんとうに星になってしまいました。

早い死がとても残念に思えます。