きれいな、壮大な、天変地異のような景色を見る夢と、
ちまちましたシチュエーションの夢とありますが、
昨日見たのは後者のほう。
なにかしらイベントに関わる仕事をしていて、
そこで警備をする警察の人たちといっしょにいます。
担当者にちょっとお風呂にでも入りませんかと誘われて、
3階建てくらいの建屋に入って階段を上がっていきます。
倉庫か工場のような建物で、
その階段は左側が壁にくっついていて、右側はなんにもありません。
のぼるにつれて地上にあるものが小さく見えます。
階段をのぼり切ると畳敷きの大部屋があって、
そこで大勢が飲食していました。
家族連れもいます。
観光バスの一行を迎え入れる温泉宿の宴会場のような感じ。
ほな、お風呂に入りましょか
と担当者が当たり前のように言います。
湯ぶねなんてないんです。
一面畳敷きで、お膳が並んでいるだけ。
なのに夢の中の自分はおかしいと思っていません。
仕事先で担当者にいわれたら従うしかないのです。
ただ大勢いるなかで服を脱ぐのが恥ずかしいと感じています。
タオルも風呂おけもないので体が隠せないなあと、
気後れします。
その間、担当者は気を遣って声をかけてくれますが、
宴会場には仕事仲間も多いらしく、
彼はその仲間と親しげに口をきいたりしています。
ぼくは話の中身が見えてこず、
改めて自分が部外者であることを思い知らされ、
孤独を感じています。
下着も脱いで、かかり湯をすることもなく、体を洗っています。
手に石鹸をつけて体をこするようにして。
そうすると右腕にパカッと口を開いたように裂け目ができて、
ああ、どうしようと思います。
こんなふうに体が壊れる夢はときどき見ます。
歯が全部抜ける夢を見たときは、とてもショックを受けますが、
このときは痛くもないし、出血もないので、
しょうがないかと納得しています。
切り開かれたような腕の中は、血管や筋肉組織の構造を
解説するために描かれたカラー挿絵のように、
きれいな断面をしていました。
それを見て夢の記憶はぷつりと途切れます。
ああ、これは覚えておかなきゃと、もう一度深い眠りに入りました。