うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

手が不自由でもギターが弾ける

朝日新聞の「患者を生きる」というコーナー。

そこにしばらく「ギターを弾く義手」というタイトルで、

骨肉腫の治療で右腕を切断した患者さんの話が連載されていました。

 

現在35歳の男性の方で、21歳のときに切断されたといいます。

ギターが趣味だったので、ピックをネジで固定する義手を、

義肢装具士につくってもらったそうです。

練習を重ねると、「それなりに盛り上げられる」

と思えるところまで弾けるようになったとのこと。

近所のバーで会ったプロのギタリストにギターが趣味だと伝えると、

ライブハウスでセッションをすることになった。

「どんな弾き方をすればいいか」と相談すると

「お前の好きなようにやって」と言ってくれた。

コロナ禍になる前まで、2カ月に1度以上のペースで

ブルースやレゲエなどのライブで演奏した。

 

これだけ頑張れるってすごく強固な意志をおもちなのですね。

「人前でやる以上、義手を言い訳にしたくない」と、

毎日欠かさずギターに触れてられるそうです。

今では、両手があったときよりも複雑な演奏にもチャレンジしている。

「腕があった頃よりも今の方がたぶん弾けてます。

 これからも、自分なりにクールな演奏をしていきたい」

 

その後、就職も結婚もされて、2人の子どもさんに恵まれ、

いまではギターだけじゃなくてサーフィンもされてるそうです。

なんとかっこいい生き方じゃないでしょうか。

 

この方が演奏されてるYouTubeがあれば紹介したい

と思って探したのですが、見つかりませんでした。

でも、義手でギターを弾く映像はいくつか上がってきます。 

www.youtube.com

多くは弦を押さえる側ではなくて、

ピックを持つ側が義手の映像です。

弦を押さえるほうが複雑な動きを要求されますからね。

ところが、それも三重大学大学院工学研究科の研究員が、

開発中なのだそうです。

digital.asahi.com

ギターのネックに取り付けた器具を手でスライドさせて鳴らす音を選び、

手を置いてマウスのようにクリックすると、

機械が作動して6つある弦を同時にすべて押さえる仕組みだ。

弦はもう片方の手ではじく。

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けっこう複雑な構造をしてます。

編み機みたいかな。
 大正琴かスライドギターのようですね。

「障害の有無にかかわらず、多くの人に

 楽器演奏の楽しさを味わってもらえたら」

との思いで開発を続けておられます。

 

体に不自由な部分を抱えながら、

それでも前向きに自分らしく生きようとする人たちの存在は

ぼくらを勇気づけてくれます。

賛否ありますが、オリンピック・パラリンピックが開催されれば、

選手たちの姿に多くの刺激を受けることは間違いないのでしょう。