図書館ってDVDが借りられるんですね。
(最近は電子書籍の貸し出しも始まったようで)
こないだ借りて見たのが、これ。
鴛鴦歌合戦(おしどりうたがっせん)

1939年(昭和14年)の日活作品です。
戦前というか日中戦争真っ最中の映画なのに、
登場人物が当時最先端のジャズにうたい踊るという、
のん気で明るいミュージカル(?)映画です。
「オペレッタ時代劇」と紹介されてます。
殿さま役が、えらいセリフがヘタな俳優だなあと思ったら、
ディック・ミネでした。
若い頃ってこんな顔だったんや。
(二枚目とは思えない)
志村喬はまだ若いはずなのに老け役でした。
菅井きんの男優版ですね。
志村喬もうたうんですが、あまりに上手なので、
ディック・ミネが歌手になれと勧めたとか。
片岡千恵蔵演じる傘張り浪人に思いを寄せるのが市川春代。
なんともかいらしい舌足らずなしゃべり方で、
彼女の父親役が、骨董品道楽の浪人、志村喬です。
父親が、傘張りでもらった手間賃を
すぐに骨董品につぎ込んでしまうので、
娘は、お米が食べられない、いつも麦焦がしだと嘆くんです。
麦焦がしって、はったい粉のことなんですね。
子どもの頃に食べた記憶があります。
大麦の玄穀を焙煎した上で挽いた粉
とウィキペディアにあります。
夏の季語。
焙煎してあることにより、消化しやすく、
素材の甘みがあり香ばしさがある。
保存性がありながら、いつでも食べられる簡便食、
携行食として重宝されている。
徳川家康の好物であったとされる。
昭和40年代(地方によっては50年代)まで、
子供のおやつとして人気があった。
食べ方としては砂糖を混ぜた上で、
白湯か麦茶で練り上げる方法が一般的であった。
我が家で人気はなかったですねえ。
お湯で煉ってどろどろにして食べるか、
砂糖を入れて粉のまま食べるか。
この場合、吹いてしまって飛び散らしたりしてました。
ハッタイ粉というと、いかにもけったいな食べ物に聞こえますが、
麦焦がしというと、なんか香ばしくておいしそうに聞こえません?
そんなハッタイ粉が登場するこの映画、
なんと! YouTubeで見られます。
興味のある方はどうぞ。