うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

We Are Not Alone

米情報当局、待望のUFO報告書を公表

というニュースがありましたね。

防衛相、自衛隊にUFO対応指示

という記事も読みました。

 

天文学者の故カール・セーガン博士は

「天の川だけで100万の文明がある」

と予想したそうです。

ワープ航法とか開発した文明の進んだ宇宙人が

地球に来ている可能性は大いにあります。

にもかかわらず、これまでに宇宙人が存在する証拠は

まったく見つかっていません。

この矛盾は「フェルミパラドックス」と呼ばれるそうです。

 

このフェルミパラドックスについて、

科学者たちは多様な解釈を発表し、

SF作家も多くの創作をしています。

そのひとつが、ここで何度も紹介している「三体」なんです。

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シリーズ第二巻「黒暗森林(下)」の解説によると――

宇宙じゅうの文明と文明は、

文化的な違いと非常に遠い距離に隔てられているために、

おたがいに理解することも信頼することもほぼ不可能である。

また、どんな文明も、突然技術が飛躍的に発展する可能性がある。

この二つの条件によって、もし宇宙の中に他の文明を見つけたら、

たったひとつの賢明なやり方はすぐに相手を消滅させることである。

この宇宙は暗い森、全ての文明は森の中に生きている狩人のような存在。

位置か曝される瞬間に他の狩人に銃撃されて、消滅させられる。

この理論はフェルミパラドックスの説明にもなりうる。

私たちか地球外文明を見つけられなかった理由は、

文明たちか攻撃の目標にならないように自分の存在を消しているからだ。

 

論理的帰結によって賢い宇宙人は自分たちが攻撃されないように

その位置を秘匿しているし、もしも他の知的生命体を発見したら、

予防措置として先制攻撃で消滅させているというのです。

まあ、なんとも夢のない話ですが、なるほどと思います。

そうしてみると、友好的な宇宙人というのは映画の中だけなんでしょうか。

 

大ヒットした「未知との遭遇」(Close Encounters of the Third Kind)。

www.youtube.com

原題は地球外生命体とのコンタクトの度合いを示す用語で、

「第三種​接近遭遇」と訳されます。

第一種はUFOの目撃、第二種はUFOの物理的痕跡、
第三種はUFO搭乗員との接触ということらしいです。

 

この映画の特徴は音楽と光を使って宇宙人と

コミュニケーションするというものでした。

 この5つの音がいかにも宇宙的に聴こえたものです。

この音階は、スピルバーグ監督の要請に応えて、

作曲家のジョン・ウィリアムズがつくったもの。

「少なくとも7つは音を使いたい」というウィリアムズに対して、

スピルバーグ監督は「5つ」にこだわって一歩も譲らなかったといいます。

それが「レ・ミ・ド・ド・ソ」の音階でした。

 

こういうハッピーな出会いがいつか来るのか。

それとも「三体」が示すように見つかったら瞬殺されてしまうのか。

それはわからないけど、未知との遭遇のメッセージ、

We Are Not Alone

っていうのは本当だと思うんですよね。