映画版の2作目を見ました。
ダウントン・アビー/新たなる時代へ
今作は雨漏りのする大邸宅“ダウントン・アビー”の
屋根の修理代を稼ぐために、
ハリウッド映画のロケ隊を受け入れるという話と、
先代グランサム伯爵夫人バイオレットが、半世紀も昔、
人妻時代に交際のあったフランス貴族(故人)から、
南仏の別荘を贈られることになり、
その遺贈の経緯を聞くために、
グランサム伯爵一家がリヴィエラへと向かうという話と、
同時進行の二本立て。
いや~~~、よかったあ。
大勢の登場人物の顔を見分けるのが苦手で
声優の声で聴き分けてるぼくは、
字幕版しかなかったのが残念でしたけど、
それもよしとします。
映画版には、いい人しか、いい話しか、出てこないんです。
それもよしとします。
シーズンを重ねて慣れ親しんだ懐かしい面々に
再会できる喜び、これに勝るものはないです。
「ダウントン・アビー」は優れた群像劇です。
20世紀初頭、身分制が色濃く残る社会ながら、
伯爵は当然ですが、召使や小作人たちも、
それぞれの立場で誇りをもって生きる姿が
ユーモアを交えつつ美しく描かれます。
ゲイの執事だって温かく遇されています。
伯爵家の長女メアリーは夫の不在中に、
好みの紳士から求愛をされますが、
(意外にも)羽目を外しません。
ぼくのお気に入りのメイド長アンナはとっても幸せそう。
料理長助手のデイジーにも見せ場があり、
さえない下僕のモーズリーだって隠れた才能を発揮します。
ドラマ版ではなじみの人物がここぞという場面で、
キラっと輝く出番を与えられているのを見られるのが、
映画版の愉しみです。
めちゃめちゃ忙しいのに一気見してしまいました。
今朝の名画はサージェント(1856年-1925年)
というアメリカ人画家の作品。
「ダウントン・アビー」にちなんで、
ドレス姿の美しい女性の肖像です。
xxx_Sargent_MadameX_1967x3722
ジョン・シンガー・サージェントは
19世紀後半から20世紀前半のアメリカの画家。
パリでアカデミックな美術教育を受けたが、
同時に印象派の影響も受けた。
天性の筆使いと特徴を見事に表した肖像画で
アメリカとイギリスにおいて大きな成功を収めた。
1884年、パリのサロンに出品した『マダムX』は
明らかに当時の実在の人妻を描いており、
あまりにも官能的であり品がないとして
当時の批評家から非難され、スキャンダルに発展。
翌年、パリからロンドンに居を移すことになる。
1907年以後の晩年は水彩の風景画を主に制作した。