先日紹介した１１月２５日のライブ、
こてっちゃんを偲ぶ会
お店にＩＣレコーダーを忘れてきて、
詳細が書けなかったので、
金曜日に淀まで取りに行ったんです。
車でうちから半時間以上かかったといったら、
店主の小川さんから、
抜け道があるのに～
と言われました。
そういうの全然知らないんですよねえ。
さて、録音を聴きまして、改めてライブの模様を紹介します。
倒叙法で最後のはる美さんの挨拶から。
（固有名詞を外して）そのまま書き写します。
今日は皆さん、お忙しいところ、
主人、こてっちゃんのために（このような会を）
開いていただいて、ありがとうございました。
主人の両親は両方とも９６歳まで生きたんで、
もう絶対、７３歳なんかでは死なないと思ってたんですけど。
……がんに、負けちゃったんですけど。
もう絶対病院に行こうと言っても、もう「行かない！」って。
いろんな人が言うてくれはったんですけど。
で、ちょっと手をついたときに鎖骨が折れて、
それで救急車で病院に運ばれて調べてもらったら、
もうステージ４でした。
宇治の病院では手におえないというので府立に行ったんです。
府立でもう手術しましょうか、いうたときに、
歯の検査をしたんです。
そのときに段差でこけて骨が突き破って、
腰に転移してた骨が突き破って、
それから寝た切りになったんです。
で、救急車で（宇治の病院に）帰ってきたんです。
そこでまた不屈の精神で、車いすに乗れるようになって！
で、家に帰ってきました。
（うめなかさんの）「訪問看護」は昔々に聴いてて、
そのときはなんとも思わなかったんやけど、
あの歌をお聴きしてたので、
あ、自分もできるん違うかなと思って。
ほんで、ほんとにね……。
私は１９で嫁に行ったんです。
それで４３年いっしょやったんですよ。
で、病院から家に帰ってきたときに、
「若い嫁もろてよかった～！」言うて。
そのとき私はもう６３歳でした。
あんな喜んでもらったのは、結婚してから、
息子が生まれたときより喜んでくれはった気がします。
今日も写真を置いてますけど、どっかにいると思います。
喜んでると思います。
ほんとにありがとうございました。
以下はライブの模様です。
写真は前と同じだけど、文章は違います。
興味のある方はお読みください。
まずは幹事の琉華スーさんがご挨拶。
続けてパパリンゴの東さんが震える手で献杯の音頭。
亡き山本さんに皆さん思い思いに盃（紙コップ）を捧げました。
それから以下の順で、追悼ライブの始まりです。
ファンファン
ファンファンさんの本拠地、パスタイムに、
山本さんご夫妻は毎土曜日、通われていたそうです。
ありがたいお客様でしたね。
パスタイムではご夫婦でウーロン茶とコーラを注文されて、
濡れたグラスに絵筆をつけて、はるみさんが
出演者の似顔絵を描いてはったという思い出話をされました。
この日は土曜日だったのでパスタイムの営業日です。
おふたりはライブに心を残しつつ途中退場されました。
この日の演奏曲は――
ファンファンのテーマソング～おさるじゃないよファンファンだよ
ミスター・ベースマン
シャイン
別れの朝
二人でお酒を
スマイル
slim佐藤
佐藤さんも、伏見のそうぞう館のころから、
山本さんに歌を聴いてもらって２０年近くになるそうです。
はるみさんに描いてもらった似顔絵がたくさんあって、
家の壁にマウンティングして飾ってられるそうです。
この日は「記憶」をテーマに選曲されました。
最後は山本さんのお気に入りの曲で締められました。
この日の演奏曲は――
（原曲が聴きたくなったのでYouTube付き）
I remember everything（John Prine）
A few old memories（Hazel Dickens）
満月の夕べ（ソウル・フラワー・ユニオン)
琉華
琉華のイーさんは２００６年に三線を始めたそうで、
その後、山本さんにスーさんを紹介され、
２０１２年、「琉華」結成となりました。
当初は４人組だったとか。
山本さんはいつも聴いたあと、
今日は良かった今日は悪かったと、
正直な感想を言うてくれはったそうです。
そんな山本さんが好きだった曲ばかりを選曲されました。
この日の演奏曲は――
花
えんどうの花
ダイナミック琉球
府庁ライブでは山本さんにお世話になったと小川さん。
小川さんは山本さんと同い年なんですね。
機材の搬入も手伝ってもらったとおっしゃってました。
「それによく差し入れをいただきました」
「おいもさんがおいしかったです」と。
このおいもさん、山本さんは
千葉から送ってもろてはるそうです。
ひとり旅
谷間のともしび
Try to Remember
テネシーワルツ
うめはらなかせ
モダンタイムスでの単独ライブでは、
開演前の落ち着かない時を、
ぼくは１階の玄関で過ごしてたんですけど、
山本さんが来て「どうや～」と話しかけてくださいました。
「がんばりや～」励ましてくれはって、
ほっと一息ついたことを思い出します。
All my loving（ザ・ビートルズ）
罪と共に消えた濃い顔／Gone The Toubow（ＰＰ＆Ｍ）
訪問看護（オリジナル）
EVREYTIME I FEEL YOUR HEART（高橋真梨子）
Come together（ザ・ビートルズ）
ラストワルツ（エンゲルベルト・フンパーティング）
パパリンゴ
パパリンゴさんの前身、ブルージーパパさんが、
山本さんは大好きで、おっかけされてたとか。
メンバーの中村さんは若い頃、はしだのりひこに誘われて、
バンドに入りかけたところで、その話は立ち消えになったと
リーダーの東さんが紹介してました。
小川さんが先に「テネシーワルツ」を演奏したので、
東さんは小川さんを悪人呼ばわりして笑いをとってられました。
山本さんは、東さんのボブ・ディランの歌の訳詞を
ほめてくれてはったそうです。
なので以下のセットリスト、日本語詞の曲もあります。
I Shall Be Released
いのり（オリジナル）
Don't Think Twice, It's All Right
みんな夢の中
天国の扉／Knockin' on Heaven's Door
はるみさんから差し入れのあったシフォンケーキ。
トライム名物で、おいしかったです。
ベーキングパウダーや添加物を使わない製法だそうで、
素朴な味わいでした。
写真は撮り忘れたんですけど、ライブの日は、
お弁当をいただいて、そのご飯がおいしかったんです。
店主の小川さんにそう話したら、
店の向かいの田んぼでつくってはるそうなんです。
ぼくが行ったときもお米を９０キロも買いに来てる人がいました。
最後にテネシーワルツで悪人呼ばわりされた小川さんが挨拶。
笑いあり涙ありの送る会になりました、と。
これから「送る会」も増えていくんだなと、
しみじみおっしゃって、ライブは終わりました。
