家にいる時間が長いので、録画番組の消化がはかどっています。
先日はNHKの土曜ドラマ「少年寅次郎」(全5回)を見ました。
団子屋「くるまや」のセットが映画と同じで懐かしく、
出演者も映画に合わせてキャスティングされ、
映画の役たちの「少年時代」をふんわりと匂わせます。
とくに”さくら”には倍賞千恵子の面影を感じました。
主演の男の子もホクロなんかをつけて、
ところどころ渥美清の寅次郎を彷彿させます。
ただ一つ違うかなと思ったのは町がきれいなこと。
チリ一つ落ちてないようで、河原なども清潔感が漂ってます。
あの時代、タバコの吸い殻、犬のふん、錆びた自転車のスポーク、
いろんなものが道や川にちらばっていました。
生活道路も舗装されてなかったですね。
こんな感じで(場所は不明です)。
電柱は木製で、犬がよくオシッコしてました。
下水工事とかあると、こうやって露天掘りしてたんですね。
これじゃ、道は歩くのがやっと。
「重力の達人」という本によると、昭和41年の舗装率は、
国道でも59%、市町村道を含めた日本全体の舗装率は、
わずか7.4%だったとのことです。
町が汚かったことに関連していうと、
昔は家庭ゴミをゴミ箱に入れて家の前に出していました。
ポリ袋なんてない時代です。
「護美箱」なんてしゃれたつもりで書いた黒い箱が
各家の玄関近くに置かれていて、
その中に生ごみもいっしょに入れるから臭い臭い。
右下にある黒いゴミ箱からはゴミがはみ出してます。
道路は舗装されてるけれど、ゴミ箱はまだこんなだったんですね。
側溝のフタがガタついてて、こういう隙間にもゴミが捨てられてました。
ぼくの子ども時代、町は汚れてました。
海外から訪れる観光客が、日本は清潔な国!
と驚くそうですが、半世紀前はこんなだったんですよねえ。