うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

へなちょこ男が好きな音楽

アマゾンプライムビデオからは

毎週くらい新作のお知らせが来ます。

そのなかから、

ザ・ボーイズ

というのを見ました。

すみません、年甲斐もなくマーベルの超能力者ものとか大好きなもんで。

 

暴力シーンが苦手な方は見ないでください 

www.youtube.com

でも、ザ・ボーイズってヒーローものなんですけど、

一味どころか、二味も三味も違う、かなりぶっ飛んだ作品でした。

なにしろ、登場するヒーローたちは能力こそ、

これまでのヒーローものと同じだけ高いのですが、

強きをくじき弱きを助ける正義の味方とかじゃなく、

金銭欲・色欲・名誉欲にまみれたサイテーのクズ野郎ども

(女性も含まれます)なんです。

 

彼ら(7人いるらしい)はハリウッドスターなみに扱われて、

巨大なマネジメント会社のもとで、

広告やキャラクター商品で稼ぐだけでなく、

「本業」であるの正義のヒーローとしての活動も、

みかじめ料みたいなのをもらって請け負っています。

もちろんそんな裏の姿は世間には知らされていません。

 

一方、このドラマの主人公は特殊能力をもったヒーローではなく、

電気店の売り子をするさえない青年です。

彼は恋人をヒーローの不注意によって殺されてしまいます。

マネジメント会社はヒーローが任務中の不慮の事故だとして、

弁護士を立てて示談金でもみ消そうとします。

主人公はこれに納得がいかず、さりとて相手があまりに

強大な存在ゆえ途方に暮れていたところに、

FBI捜査官を名乗る男が現れます。

ヒーローたちの実態を探るべく捜査している、

ついては示談金を受け取るためにヒーローの本拠地に入って、

盗聴器を仕掛けてきてほしい

と青年は依頼されます。

 

ここで面白かったのが青年の反応です。

そんな恐ろしいことは自分には無理だと断り、

なおも説得しようとするFBIの男にこう言います。

ぼくの好きな音楽を知ってるかい?

ジェームス・テイラーで、

その次はサイモンとガーファンクルだよ

 

これ、びっくりしましたねえ。

お人よしで、からっきし力のないへなちょこ男の好きな音楽が、

ジェームス・テイラーサイモンとガーファンクルだなんて、

なんてしっくりくるんでしょう。

笑ってしまいます。

アメリカではそういうイメージなんですねえ。

品行方正だけど力のない人たちが愛する音楽ってところでしょうか。

なんとなくわかる気もします。

ちなみに彼は恋人から、

ビリー・ジョエルをけなさないで

と言われて、それが遺言のようになってしまいます。

 

主人公の青年はおそらく20代で、

そういう若者がJTとS&Gを好きって言ってくれたのは、

ちょっとうれしかったです。

このドラマをJTとS&Gがもし見ていたら、

どんな反応をしたでしょう。

きっと膝をたたいて大声で笑ったと思うなあ。