うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

Sweet Old James

ジェイムス・テイラー、大好きやったんです。

ぼくのなかではポール・サイモンニール・ヤング

と合わせて3大シンガーソングライター&ギタリストでした。

 

最初に買ったジェームス・テイラーのアルバムは

「マッド・スライム・スリム」。

デニムシャツにサスペンダーをして写ってるジャケットですね。

 You've Got a Friendが入ってるアルバムで、

ほぼ全曲好きでした。

こんなことは珍しいです。

(1枚のアルバムに3曲以上好きなのがあれば御の字)

それで次に、発表順をさかのぼるようにして、

「スイート・ベイビー・ジェイムス」を買いました。

 

ジェイムス・テイラーはどれも曲がいいし、

サウンドの芯にアコースティックギターがあって、

そこにいろんな楽器を肉付けしているのがまたいい。

フォーク、ブルーグラス、カントリー、ロック、
ブルース、リズム&ブルース、ゴスペル、ジャズと、

いろんな音楽が融合してできていくんですが、

歌とギターがジェイムス・テイラーってことで、

苦手なジャンルのサウンドでも聴きやすかったんですね。

 

ギターの音は独特のベースラインで、

心地よくリズムを刻んでいます。 

どこをとっても聴けばすぐジェイムス・テイラーとわかるもの。

当然コピーを試みるんですが、初心者には難しいものばかりでした。

うめなかでは唯一Oh, Susannah

”なんちゃってコピー”してます。

ダッシュセカンドの辻さんが生前、

Sunny Skiesをコピーされてて、

ああ、そんなふうに弾くのかと感心したものです。

 

そんなジェイムス・テイラーの最新アルバム、

アメリカン・スタンダード」を

なかせさんが買ったっていうんです。

どういうこっちゃろ、ぼくになんの相談もなく。

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ぼくはここんとこ10年くらいは、

ジェイムス・テイラーの新譜は買ってませんでしたから、

(持ってるアルバムはほとんど髪ふさふさ時代で) 

久しぶりのジェイムス・テイラーです。

タイトル通り、全曲スタンダード・ナンバーでまとめたアルバムで、

オリジナル曲はなし。

セルフ・ライナーを読むと、これらスタンダード曲は、

ジェイムス・テイラーの音楽の原点のようです。

スタンダードを聴いてはギターの伴奏をつけてうたったと書いています。

ほとんどは家族のレコード・コレクションの中にあったもので、
ノース・キャロライナで育った
子供の僕が耳にした”初めての音楽”だった。

家族揃って聴いた、偉大なるアメリカン・ミュージカルの

キャスト・レコーディングの数々。

「ガイズ・アンド・ドールズ」「オクラホマ!」「マイ・フェア・レディ

ブリガドーン」「ピーターパン」「シヨウボート」「南太平洋」……

まだ僕が自作曲を書く前の話だ。

これらの曲を聴き、学び、演奏できるようになると、

そのお気に入りのメロディに合うコードチェンジをギターで試す日々。

その時のギターのアレンジが、今回のアルバムの土台になったと言える。

 

ジェイムス・テイラーはこれまでもカバー曲ばかりのアルバムを、

出してるし、オリジナルアルバムにカバー曲を入れたりもしてるんです。

それはカバーとはこうあるべきっていうお手本みたいな仕上がりで、

Oh, Susannahがそうだったように、

原曲の良さとジェイムス・テイラーの個性が響き合う音楽でした。

なので今回も期待しましたね。

 

1曲目はMy Blue Heaven

邦題は「私の青空」、榎本健一がうたってるやつですね。

これがいかにもジェイムス・テイラーっぽい

フィンガーピッキングスタイルで始まって、

おなじみのメロディー(「夕暮れに♪」って歌詞のところ)に

入っていくところは、Jazzyで、めっちゃかっこよくて、

視界が晴れていくような感動があります。

どんなふうに弾いてるか、だれか教えて!

といっても、もうコピーする気力はないんですけど。

 

まあ、そんな感じで1曲ずつ感想を書いていくと、

とても長くなるし、その根気もありません。

このアルバムでひとつ思ったのは、

ドラムスがスティーヴ・ガッドなんですね。

そりゃスティーヴ・ガッドも超一流なんですけど、

Fire and Rainのラス・カンケルが好きだったぼくとしては、

いつ頃からサポートメンバーから外れたのかなあと、

少し残念でした。

すると、ネットでこんな情報が。

ジェイムス・テイラーのバックを務めていたザ・セクションのドラマー、

ラス・カンケルとカーリー・サイモンの不倫が原因と言われている。

なーるほど~、そりゃ、いくら人の良さそうなジェームス・テイラーでも、

ちょっと組めませんよねえ。

 

ジャケットの裏表紙はギターケースに愛犬がちょこんと収まってる写真でした。

録音時期は違うんでしょうけど、YouTubeにそんな風景が出てきました。

 

www.youtube.com

ここが自宅なんですかね。

曲名はMontana Musingsだとか。

愛犬の名前はTingで、

ギターケースの中がお気に入りの場所みたい。

 

このアルバムのライナーノーツでは

ジェイムスのヴォーカルをほめてました。

ジェームス・テイラー、歌がうまいというよりはあったかい。

上手にうたってやろうなんて露ほども考えてなさそうなところが好きです。

技巧を凝らすわけでもなく、素直にメロディーの良さを伝えようとしています。

その持ち味は昔から少しも変わっていません。

だから聴いている者の心を温めてくれるのですね。

JTがなんでCMに起用しないのかが不思議です。