うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

幽霊飴じゃなくて子育て飴

金鳥の夏、妖怪の夏。

あ、もう夏は終わりですかね。

ずっと涼しいです。

ライターを始めて間もない頃、清水の舞台から飛び降りる思いで買った

アップル社のマッキントッシュでつくった暑中見舞い。

 

ふと思い出しました。

子どものころ、母はときどき話を聞かせてくれました。

幽霊の母親がお乳が出なくなったので、
代わりに飴を買って子どもに与えたという話。

それがこの幽霊飴や~~~

と、おどかすように買ってきた飴を出しました。

これがまた、微妙な味で、
母の話が話だけに、気味悪くて、

喜んで食べたという記憶はありません。

 

たまたまフリーペーパーに、
この飴の記事が載っていました。

正式には、

京名物 幽霊 子育飴

というそうです。

 

売っているのは450年も続く「みなとや本舗」という店。
(ちなみに本舗とは製造販売をしている店のことをいいます)

関ヶ原の戦いの前年に、
実際にあった不思議な出来事に由来するそうで。
すなわち――

夜な夜な飴を買いに来る女性がいた。
女性は6日続けて飴を買い、
7日目に支払った一文銭が葉っぱに変わっていた。

女性は三途の川の渡し賃である六文銭を使いきると、
仕方なしに葉っぱを銭に変えて飴を買いに来たのである。

店主はそこで妊娠したまま亡くなった女性のことを思い出し、
僧侶と縁者をともなって墓を掘り起こすと、
女性の横に元気な赤ちゃんがいたという。

この話を母はいかにも怖そうに、
子どもたちにとくとくと話しました。

いま思うと母はストーリーテラーでした。

 

地図を見ると、店があるのは東山の松原通り、
うちの先祖代々のお墓のある寺から家までの帰り道でした。
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