うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

フォークソングらしさって?

向日町の「すいようフォーク」では恒例、

フォークソングやったん?】

という企画があります。

「よく聴いたら、これフォークソング?」

という歌を取り上げようということで、

謡曲やと思うてたけどフォークかも?

という曲を出演バンドが1曲うたいます。

ときには、やっぱりそれ、歌謡曲(演歌)ちゃうかなあというのもあります。

 

この企画が始まってから、

フォークソングってなんやろ?

ってときどき考えるようになりました。

ぼく自身はフォークソングに定義はない気がするんですけど、

世間的には「こういうのがフォークソング

っていうイメージはあるような気がします。

なので、あえていくつか定義を考えてみました。

 

フォークソングとは――

①フォークギターでうたわれる歌である

②フォークシンガーがうたう歌である

③そもそもフォークソングなのである

 

それぞれについて考えていきましょう。

 

①フォークギターでうたわれる歌

これはかなり言えてると思うんです。

フォークギター(いまは死語?)が、

レコードジャケットや宣伝写真にビジュアルとして使われていない

フォークソングを見つけることはかなり難しそうだからです。

とにかくフォークギターを抱えてうたっていれば、

フォークソングの匂いが漂います。

 

例外としてひとつ思いつくのは五輪真弓の「少女」。

これ、ピアノ弾き語りでしたけど、

初期の五輪真弓には強烈なフォーク臭がありました。

(探したらギター弾き語りもありました。さすが、うまい!)

www.youtube.com

 

②フォークシンガーがうたう歌

レコード会社がフォークシンガーだと宣伝してる場合、

本人がフォークシンガーと自認・自称している場合ですね。

レコードの帯なんかに「フォークの〇〇」「〇〇フォーク」とかって

うたい文句の入ってるやつ。

同じアルバムのなかにはフォークっぽくない曲も入ってたりしますが、

もちろんそれもフォークソングになってしまいます。

この場合も、やっぱりビジュアル的には

フォークギターがセットになってるケースが多いです。

ちなみに女性の場合、ほとんどが真っすぐなロングヘア―でした。

 

③そもそもフォークソングなのである

フォークはアメリカから入ってきたものであるからして、

ボブ・ディランやその前のピート・シーガー、ウッディ・ガスリーなど

さらにはフォスターや移民の前のアイリッシュ民謡などなど、

伝統的なフォークの流れをくむフォークソングは、

日本人がうたっても、日本語詞をつけても、

やはりフォークソングではないでしょうか。

この場合もレコード会社などがフォークソングと銘打っています。

一旦フォークソングとレッテル貼りされた歌は、

ずっとフォークソングなのでしょう。

反戦歌でなくても労働歌でなくてもプロテストソングでなくても、

フォークソングになります。

 

ややこしいのはフォークソングに分類されてるけど、

本人はポップスだと思っている場合、どうなんでしょう。

「悲しみのジェットプレイン」はフォーク?

作詞作曲したジョン・デンバーは、カントリー系シンガーソングライター。

うたってヒットさせたピーター・ポール&マリーはモダンフォークの旗手。

この歌はどのジャンルに分類されるべきなのか。

 

以上、頭の体操として「フォークソングってなに?」を考えてみました。

ちなみにぼくがフォークだと感じるのは、

①フォークギターでうたわれ、

②メロディーはシンプルで(演歌調・歌謡曲調・日本民謡風ではなく)、

③歌詞は聞き取りやすく、

④内容的にはふつうの人々の喜怒哀楽に寄り添い、

⑤ぼくにもうたう順番がまわってくる歌

ってことです。

いちばん最後が大事で、下手な人でもうたっていい歌です。

上手な人しか無理な歌も多いですしね

 

フォークソングってなに?」というより

「フォークらしさってなに?」というお話でした。