山本コータローが亡くなったってネットが教えてくれました。
なんと言うても「走れコーターロー」がヒットしたけど、
岬めぐりは、私にとって思い出に残っている一曲です。
20歳そこそこで、お母さんを亡くした友人。
無類のお母さん子で、お母さんがいなくちゃ何もできない、そんな子でした。
大学で知り合った彼。
「会ったらきっと好きじゃないと思う」なんて私に言うんですけど、
会ってみると、とても優しい人でハンサムさんでした。
大学を卒業して、彼は地元の高知へ帰って就職しました。
友人は何度か、プロペラ機に乗って彼に会いに行きました。
「パスみたいに揺れるんよ。そら怖いし」と言いながら、
嬉しそうでした。
家に遊びに来ていた時、「岬めぐり」がテレビから流れ来ました。
「これ聞くと、会いに行きたくなるわ」と彼女が言うたんです。
何かねえ、歌を聞いて好きな人の住んでいる情景が浮かぶって、
その当時の私にはとても新鮮でね。
岬なあ。岬見たことないなあ。黒潮流れる岬やなあ。
と羨ましく思ったものでした。
高知にお嫁に行って、幸せに暮らしている彼女の電話の声は
若い頃と同じで甘えた声。
彼女は「岬めぐり」が好きやったことおぼえてるかなあ。