うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

恋人の帰りをマチズモ

ボサノバ名曲めぐり「男性優位主義」論争

と言うニュースがありました。

ブラジルの代表的な歌手シコ・ブアルキが、

ボサノバ界の大御所、故ナラ・レオンに提供した、

恋人の帰りを待ちわびる女性をうたった曲が、

問題になってるそうです。

 

Com Acucar, Com Afeto(思いやりの優しさ)

www.youtube.com

聴いてみたけど、知らない歌でした。

歌詞がマチズモ(男性優位主義)的だと批判されてるんですって。

記事によると、

恋する男性のため「甘く、愛情たっぷりの好物のお菓子」を

作る女性を歌ったものだ。

女性が帰りを待ちわびている間、男は酒場で羽目を外し、

別の女性に色目を使っている。

それでも、やっと帰ってくると

「あなたの好物を温めて、温かく迎える」と歌う。

って内容です。

たしかに哀しい女性です。

この手の歌は日本の演歌、歌謡曲に山ほどありますね。

 

朝丘雪路の「雨がやんだら」も哀しい女の歌です。

雨がやんだら 出ていくあなた

(中略)

濡れたコートを 濡れたからだを

あなたは あなたは 

だれに だれに あたためてもらうの

 

都はるみの「北の宿」を、淡谷のり子は、

あんなみじめったらしい歌は大嫌いと言ってました。

ウィキペディアでは、

しかし阿久自身が意図したのは失った恋に

自らけじめをつけようとする性根の座ったしぶとい女だった。

阿久は「僕は強い女を書いたつもりだったのに、

怖い女あるいは悲しい女を描いたと受けとられた」と述懐している

とありました。

 

過去の日本のフォークやロックの歌詞にも、

いまの社会では受け入れられそうにないものがありそうです。

ウルフルズなんかもマッチョに感じる歌があります。

あるいは風(伊勢正三)の「君と歩いた青春」の最後の歌詞、

君はなぜ男に生まれてこなかったのか

って、いまだったら別の意味で、

悩んでる人がいるのにとツッコまれそう。

 

話を戻すと、ブアルキがこの歌をつくったのは1966年のことで、

それは抑圧の一種であり、女性がそうした扱いを

受けるべきではないという考えを、

当時の人は思いもしなかった

ということを理解しなければならない

と語っているそうです。

もしも歌詞を不快に感じる人が増えていくなら、

歌は次第に消えていくのみで、

それでいいと思うんですけどねえ。

歌に罪はないと思います。

 

で、最近、この歌のアレンジ版が出たそうです。

夜遊びに出掛けるのは女性

帰宅すると、泣きぬれて待っていた男性が

女性の好物を温めて出迎える

という設定になっているとか。

えええ? そんなオチ?

哀しい男やったらええんか~~~~い!