ミュージカルとか音楽映画で、
打ち合わせもしてないのに、
なんでいきなりうたえるの?
しかも、ハモまでつけてて、
段取り知らんのになんで?
と思う展開になることがよくあります。
だから嘘くさいともいえるけど、だから感激もするんですね。
「アリー/ スター誕生」(A STAR IS BORN)
もそうでした。
1937年の「スタア誕生」を皮切りに、
これまでも何度か映画化されてきた物語を、
新たにブラッドリー・クーパー監督&レディー・ガガ主演で描く。
ってことです。
1954年にはジュディ・ガーランドとジェームズ・メイソンが主演。
1976年にはバーブラ・ストライサンドとクリス・クリストファーソン。
ぼくは’76年の「スター誕生」を見たのでストーリーはわかってます。
76年は主人公がロックスターで、
54年はハリウッドスターなんでしょうか。
スターの栄光と悲劇がテーマです。
主人公が酒や薬物で墜ちていく物語って、
ほんとはつらいのでぼくは見たくなかったんですけど、
先にYouTubeでこの主題歌(アカデミー歌曲賞を受賞)を知って、
映画のなかで聴いてみたいと思ったんです。
ちょうどアマゾンプライムにも入ってました。
これ映画の一場面じゃないんですけど(特典映像?)。
おなじみの父娘が熱唱してるのはこちら。
映画のなかでレディー・ガガ、全部さらけ出してるんですねえ。
立派立派。
日本の人気歌手が映画で裸を見せるなんて絶対にしませんよね。
(「全裸監督」で黒木香役をした朝ドラの女優さんも立派)
相手役のブラッドリー・クーパーが劇中、
「魂の底まで掘り下げろ。取り繕った自分はすぐに見抜かれる」
みたいな意味のセリフを言うんですが、
まさにその言葉に役で応えたかたちです。
主人公のジャクソン・メインはカントリーロック歌手という設定なので、
アコースティックギターを弾く場面が随所にあって、
曲もいいけどギターもいいんです。
ちなみにウィリー・ネルソンの息子のルーカス・ネルソンが
いくつかの楽曲を書いているそうです。
この映画、公開が2018年なので、すでにSNS時代です。
SNSで自ら発信してチャンスをつかみとる人も増えてきたなか、
だれかの「引き」で成功する物語ってもう時代遅れかもしれませんね。
そういう意味では最後の「スター誕生」になるのかしら。