読書していて、はあ、そういうことだったのかと
思うことが多々あります。
ときにはそういう気づきを書き留めておいたりします。
日記ネタに少しばかり紹介します。
「特攻の海と空」という本から。
陸軍特攻の複座機は海軍とは異なって操縦者だけが乗るから、
後方席はあいている。
これ、まったく何気なく書かれているのですが、
かねがね疑問に思っていたことでした。
太平洋戦争末期の特攻は海軍も陸軍も行っています。
いずれも身軽な戦闘機に爆装(爆弾を積むこと)した機体で
出撃するケースが多かったといえます。
しかし、戦闘機も数が足りなくなると、
雷撃機や爆撃機、偵察機、練習機などの複座機、
すなわち2~3人乗りの機体が使われるようになります。
この場合、操縦士の後ろに座る通信士や航法士など、
飛行に直接不要な搭乗員も、いっしょに乗り組むというのが、
読んでいてなんとも気の毒な感じがしていたのです。
それが、この本によれば、パイロット以外に乗り込むのは、
海軍だけの慣例だったように書いてあります。
陸軍のほうが、この問題に関しては柔軟だったのか、
あるいは陸戦に使い回しができるから搭乗員を温存しようとしたのか、
逆に海軍ははるか洋上を行くので航法士や機銃手を必要としたからか、
理由はわからないのですけれど、
陸軍特攻は操縦士ひとりで行ったということなのです。
まだそちらのほうが合理的に思えます。
もう1冊、「大聖堂(下)」から。
プライバシーは領主に許された贅沢である。
他の人びとは眠るのも、夫婦の交わりも、階下の大広間で行う。
一戸建ての家に住む夫婦といえども、子どもや親戚や隣人が
いつひょっこり入ってこないともかぎらない。
扉に鍵をかけるのは外出するときだけで、家にいるときではない。
12世紀のイギリスでは、そうだったのかあ。
気が気やないなあ。
と思いました。
以上。