いま発売中の「月刊京都」は神社特集です。
京都の神社百科のような構成に仕上がっていますが、
後ろのほうに「わが青春は京都に」という連載エッセイ(?)があります。
そこに京都が「フォークソングのメッカ」といわれていた頃の
京都御苑(ぎょえん:御所)の思い出が綴られていました。
著者はKBS京都テレビ局の元プロデューサーの方で、
学生時代、バンドを組んで御所で練習されていたそうです。
杉田二郎さんが大学生の頃は、京都御苑の中を自転車で回りながら、
いろんなバンドを見つけ、教えに回っていたことも。
と書かれています。
へ~~~~!
そんなことあったんや!
と思いますね。
おそらくその頃より4~5年遅れて、
ぼくもバンド仲間と御所で練習をしていました。
ときどき女子高生のグループが立ち止まって聴いてくれて、
拍手なんかもらった日にゃあ、それはもう、
天にも昇るような心地だったことでしょう。
(そのへん記憶があいまいでよく覚えてません)
お金のない学生にとって御所はかっこうの練習場所でした。
ギターや歌はもちろん、管楽器の音も聴こえてきました。
いまはどうなんだろうと、ふと思ったら、
このエッセイでもしっかり触れておられました。
何年か前に、京都御苑の事務所に
「最近は楽器の練習はできないのですか」と聞きに伺うと
「現在は音の出るものは一切禁止されています」と言われました。
そうだったのですか、ちっとも知りませんでした。
いつの間にか楽器の練習は禁止されていたのですね。
どこにどんな迷惑がかかるのか、ちょっと想像がつきませんが、
苦情が舞い込んだ結果なのでしょうか。
数多くのアーティストを育てた、貴重な場所だったのに残念です。
とエッセイの最後は結ばれていました。
ちなみに京都御苑と京都御所ですが、ウィキペディアにはこう書かれています。
現在は京都御所、京都大宮御所と京都仙洞御所は国有財産で、
宮内庁が管轄する「皇室用財産」に分類されており、
これらの周囲の国民公園である京都御苑を環境省が管理している。
京都市民は京都御苑も含めて、単に「御所」(ごしょ)と呼ぶ事が多い。
そうそう、そうなんです。
ぼくにとって御所は御所なんですよねえ。