昔の日記を読んでいて唐突に思い出しました。
おみくじ雀のことを。
いままでまったく忘れていました。
これを見たのは小学生の頃、
場所は新京極にある神社だったと思います。
錦天満宮だったかしら?
小学生のぼくにとって新京極通りはワンダーランドでした。
ガラス標本みたいに瓶詰めにされたマムシとか、
オートメーションで次々つくられるロンドン焼きとか、
本物そっくりのモデルガンとか、
あやしいオトナの玩具とか、
目にするものすべてが驚異に満ちていました。
小学4年生くらいのときに同級生(亡くなったS君)と放課後、
新京極に遊びに行って少年補導に捕まったことがあります。
そのことが学校でバレて、クラスで反省会をさせられました。
ガラスケースのなかのウンコの模型が
本物そっくりだったです
と話したらクラスのみんなに大ウケで、
先生が思わず笑顔になったのを思い出します。
いまでも覚えてます、新聞紙の上にのった、
つくりものの黄色いウンコを。
いまでいえばフィギュアですね。
いやいや、そんなことより本題はおみくじ雀。
これ、境内のなかで香具師のおじさんが興行していました。
大きめの鳥かごの中に、ミニチュアの神社がしつらえてあって、
おじさんは猿回しよろしく雀を操って、おみくじを引かせます。
雀はお客さん(カップルが多かった)からコインを
嘴(くちばし)で受け取り、
ピョコピョコ歩いて小さなさい銭箱に入れます。
そして、神社のひもを嘴で引っ張って鈴を鳴らし、
階段を上って本殿の扉を開き、
そこから白いおみくじを持ちかえって、
お客さんにお辞儀をして渡すのです。
たしかおみくじの封も嘴で切っていたと思います。
なんて賢い雀なんだろう。
こんなに複雑な段取りをこなすなんて。
小学生のぼくは目をまんまるにして見つめていたはずです。
お客さんが続く限り、くり返しくり返し見たと思います。
おじさんは子どもを追い払ったりしませんでした。
おみくじの中身より雀の一挙一動が面白いんですね。
雀の足には糸がつないであったと思います。
おじさんはずっとしゃべり続けていました。
雀には名前があって、
○○ちゃん、鈴鳴らしてね、おみくじくわえてね
とか。
思い出せてよかったです。
いまもどこかで残ってるかな、この見世物。
と思って検索したら、YouTubeにありました!
雀じゃなくてヤマガラ?
かつては「おみくじ引き」「釣瓶引き」などをさせて
見世物にしていたことがあります。
現在は野生の鳥を捕獲することは禁止行為です。
とのことです。
動物福祉の観点からいまではNGなんでしょうねえ。