うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

政権交代歌合戦

もはや旧聞になりますが、

アメリカはワシントンの連邦議会議事堂で開かれた

ジョー・バイデンの大統領就任式。

ニュースでちょろっとだけ映った

レディー・ガガの歌がかっこよかったので、

もうちょっと聴いてみたいと思って探してきました。

正装の若い兵士にエスコートされて階段を下りてくるんですね。

下まで着くと、兵士とアイコンタクトして、兵士が軽くお辞儀をして。

優雅です。

 

Watch Lady Gaga Perform The National Anthem At Biden’s Inauguration | TODAY

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レディー・ガガの国歌斉唱、ほんと、力強い歌声です。

歌には力があると感じさせて、ひとんちの国歌ながら感動します。

この開けた会場でよくリズムと音程がとれるもんです。

いつも独特のファッションですが、この日は少しおとなしめで、

それでも真っ赤のスカートに黒い手袋、胸には平和の象徴のハトが。

 

続いて宣誓イベントでは、歌手・女優のジェニファー・ロペスが登場。

レディー・ガガのときと同じく海兵隊のバンドが伴奏して、

フォークソング「わが祖国」をうたい上げます。

ぼくらじいさんが知ってるブラフォーのそれじゃなくて、

なんともかっこいい節回しです。

そこから「America The Beautiful 」へと続いて、

最後はスペイン語で「万人のための自由と正義を」と叫んで、

また「This Land」をうたって締めくくりました。

ジェニファー・ロペスプエルトリコ系米国人なんですね。

 

ジェニファー・ロペスさん 大統領就任式で歌唱

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そして同じ日だったんでしょうか、

就任を祝う「セレブレーティング・アメリカ」って、

特別テレビ番組があったそうです。

司会は俳優のトム・ハンクス

ここでもいろんな歌手がパフォーマンスを披露したそうで、

一部がYouTubeで見られます。

 

リンカーン記念堂前にブルース・スプリングスティーンが登場して、

イベントがスタートします。

71歳ですか、かっこよろしいなあ。

渋い歌声と、渋いギターコードがたまりません。

「LAND of HOPE AND DREAMS 」――夢と希望の国

この年齢でも理想を素直にうたえるって、それはすごいです。

ブルース・スプリングスティーン Land of Hope and Dreams を和訳しました - 北東気流の街に生まれて

 

Bruce Springsteen - Land Of Hope And Dreams (from Celebrating America)

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 ジョン・ボン・ジョヴィビートルズの「Here Comes the Sun」で

新しい政権の幕開けを表現します。

ちょっと軽いノリとアレンジで、チュルチュルがちょっといやかな。

 

Jon Bon Jovi Performs "Here Comes the Sun" at Celebrate America | Biden-Harris Inauguration 2021

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 打って変わって重厚なのが、チェロ奏者のヨーヨー・マ

Amazing Grace」を演奏します。

途中でドボルザーク新世界より」になりますね。

これも新しいアメリカにちなんだ選曲なのでしょう。

 

Yo-Yo Ma Amazing Grace Presidential Inauguration 2021

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イベントの締めくくりはポップシンガー、ケイティ・ペリーです。

代表曲「Firework」に合わせて、ホワイトハウス近くで

盛大に花火が打ち上げられました。

 

Katy Perry - Firework (Live from Celebrating America Inauguration Special)

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こんなふうに見てくると、アメリカでは政治ってショーなんですよね。

アメリカのリサーチ会社が、両陣営の支持者が好む歌を調査したんだそうです。

それによると、トランプ支持のリスナーが多い音楽はカントリー。

バイデン支持層が多いのはポップ、R&B、ヒップホップだったとか。

テイラー・スウィフトはカントリー出身だったけどバイデン支持。

ばりばりカントリーのザ・チックス(旧称ディクシー・チックス)も

反トランプでした。

意外にも黒人ラッパーのアイス・キューブ、50セントがトランプ支持でした。

こんなふうにアーティストが旗幟を鮮明にするのがアメリカですね。

 

いずれにしても、この記念すべき日を祝う場で

音楽を通じてアメリカを一つにする

「UNITE!」というメッセージが発信されたんだと思います。
こんな歌の祭典、日本でも見てみたいけど、

どこかの党が大勝利して、それほどお祝いする気分になれないのは

日本人の国民性なんででしょうか。