令和元年版 怪談牡丹灯籠
あまりに気に入っているので、
ちびりちびり見ていたんですけど、
同じように楽しみに見ていた録画番組がもう一つあって、
これもとうとう見終わってしまいました。
女子高生の無駄づかい
これはコメディーの大傑作でありました。
コメディーというと有名な監督の映画がありますけど、
ぼくはあれで笑ったことがありません。
でも、これには笑わされましたねえ。
シュールな漫才でギャグの応酬を見てるみたいでした。
けなげで愛らしい女子高生なんてひとりも出てきません。
恋にときめくラブの要素もほぼありません。
いましかない青春のひとときを、
女子高生がバカバカなふるまいで浪費する、
まさに「無駄づかい」の日常を描いたドラマです。
主人公の「バカ」を務めるのは岡田結実です。
いくらお笑いの系統に縁があるといっても、
このハナクソみたいな役は女を捨てなきゃできません。
それくらい強烈な怪演ぶりは見事でした。
このバカっぷりはこの人しか無理だったんじゃないかと思わせます。
実際、ハナクソをほじって教頭の頭に飛ばして、
それを教頭に取らせてくれとからむシーンもありました。
なんで豆が腐るって書いて豆腐なんだ?
納豆じゃねえのかよ。
っていう名セリフもありました。
ああ、よくこんなあほなことを思いつくなあという、
ギャグの連続で数秒おきに笑わせてくれます。
主人公のグループにいる「ロボ」を演じる中村ゆりかの、
無機質で透明な、そしてさらっと毒舌を吐くキャラも秀逸。
この人、「ギルティ〜この恋は罪ですか?〜」に出てくる悪女、
及川瑠衣を演じてるんですから、すごい女優さんです。
これほどおバカ一辺倒に振り切った、
気持ちのいいコメディーは見たことないです。
女子高生であろうと、30代教師であろうと、老人であろうと、
バカやって人生を「無駄づかい」しちゃうことこそ、
人としての本懐なんじゃないかと思わせてくれる、
とってもハッピーな作品でした。