うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

ツタンカーメンの矢車草

昨日の畑。

もう皆さん、夏野菜の準備を始められてて

トマトや三度豆の苗が植えられている畝がならんでいました。

 

例によって、出遅れの私は「頑張ります」なんて言って

畑を見渡してると

いつも親切にしてくださる方の畝に大好きな「矢車草」が

咲いていました。

「かわいいですねえ」と欲しそうに言うと

「欲しかったら、欲しいていわんとあかんやん」と

切ってくれはりました。

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青がいいですよね。このモソモソした花びらが何とも言えず愛らしい。

ツタンカーメンのお墓、枕元に備えてあったと聞きましたが、

調べてみるとそうでもなく、花輪のなかに入っていただけらしいです。

 

でもね、その時代からずっと矢車草は咲いていて、若い王妃が

枕元に手向けたって思うと、この花のあどけなさが倍増するってもんです。

 

10年ほど前に150坪もある大きな畑をしていたとき、

畑と言うより、花畑だったんですけど、

そこを通りがかって、何かしら教えてくれはった100歳になろうかと言う

百姓のおじいさんがいはりました。二つ折りで自転車をこいではりました。

 

花が好きそうで、「ここを通ると元気が出るんや」と言うてはってね

あるとき、この矢車草を見つけて

「きれいやなあ。わし、初めてみたはその花」

「持って帰らはりますか?」

「ええか、仏さんにお供えするわ、青いのを切ってくれるか」と

言わはってね。

 

切り始めると、

「あんた、若いのを切ってや」て声がしました。

 

若いのって、花にもそんな言い方があるんや。

と苦笑しました。

 

青が欲しいって、趣味のええおじいさんでした。

帰って、お仏壇の奥さんにお供えしはったんやろか