うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

CDの原価

先日、クリさんがCD制作に入られるという話を書きましたが、

そのお値段、おそらくは10曲くらい入って

3000円までくらいでしょうか。

みるぞうさんのCDは1500円(1000円?)でしたっけね。

 

CDのお値段って、それくらいがふつうと思ってたら、

とあるインディーズバンドがシングルCDを1万円で

販売したというニュースがありました。

fairly hairy situation(フェアリー・ヘアリー・シチュエーション)、

略称「フェアヘア」ってバンドが夏のコミックマーケットコミケ)で

1万円のセカンドシングルを頒布したとのことです。

 

ネット記事によると、フェアヘアは――

「MotoGP2」「アイドルマスター」などのゲーム楽曲を

手掛けた相模原在住の佐々木宏人さんが、

アイドルデュオ「赤マルダッシュ☆」の北澤鞠佳さんを迎えて

約1年前に結成。楽曲はニューウェーヴを基調とする。

そうです。

 

CD制作費の内訳が書いてありました。

レコーディング代 14万円

マスタリング代 4万5000円

デザイン代 3万円 

プレス代 6万円 

雑費 1万円

計 28万5000円

 

ドラムを生で録ってミックスまでしてもらい、

マスタリングをコロムビアのチーフエンジニアにお願いしている

ことを考慮すると、制作費はリーズナブルなんだとか。

 

そこから1万円というお値段がどうして出てきたかというと、
「飲食店の原価率30%以内」というのを参考に設定したそうです。

ここ、面白いですよね。飲食店の原価率に合わせるって発想。

ミュージシャンだって、居酒屋くらいの利益率がないとってことです。

 

製造原価が約30万円で目標売上は100万円。

これまでの売上枚数が1タイトルあたり平均100枚前後であることから、

100枚限定生産で頒布価格を1万円に決めたとのこと。

コミックマーケットでの販売目標は10枚で、7枚売れたそうです。

ファンはありがたいですね。

 

さすがに「いつものCDパッケージで1万円は申し訳ない」ので、

店舗での全国流通は行わない

即売会やライブでの手売りのみ

配信も追加プレスもしない

ハイレゾ音源などの形式でダウンロード提供もする

ということで希少性を出し、付加価値を上げているそうです。

 

音楽好きには音源や再生オーディオに凝る人もいますが、

ぼくが好きなのは音楽そのものなので、

CDのモノとしての価値にはあまり興味がありません。

別にSDカードでもなんでも聴ければいいって感じで。

そういう人間にとっては、どうでもいい話っちゃあ話なんですけど、

ミュージシャンがいろんな活動の仕方を模索してるって意味では、

興味深いお話でした。