うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

指揮棒を見ないオーケストラ

うめはらなかせはアイコンタクトをしないバンドです。

演奏中は歌詞カードを見ていて、

互いに目を合わせることはしません。

しなくても息が合うってわけではないんですけど、

もう伝統的にそうなんですね。

だから、なかせさんの顔色がひどく悪くても気がつきません。

それでとくに不便はないのですが、

オーケストラは指揮者を見ないわけにはいきませんよね。

 

と思ってたら、指揮者を見ないオーケストラがあるんですって。

演奏者全員が客席を向いてるんです。

デア・リング東京オーケストラがそれ。

朝日新聞の「文化・文芸欄」に紹介がありました。

 

これまでオーケストラの奏者はまわりの音を十分に聴かず、

ハーモニーをつくり出せていないと感じていた主宰者が、

この方法を採り入れたんだそうです。

 

この楽団のルールは次のようなものです。 

・奏者の自発性を引き出すためアイコンタクトを禁止

ボーイング(弓の上げ下げ)はそろえない

コンマスや首席は固定せず交代制にする

・演奏者の並び方は曲によって変える

 

だれかの指示を気にするあまり

耳がお留守になることを避けるためなんでしょうね。

弦がまとまり、音がイメージしやすくなった。

耳が開いて全体が聴こえ、肩の力が抜けて楽に弾けた。

というのが楽団員の感想です。

以下、紹介サイトからの引用です。

gqjapan.jp

「音楽は、とにかく聴くことが大切だと思います。

指揮者を見てそのタクトに合わせて

みんなと同じ演奏をするのではなく、

自分の音がホールにどのように響いていくかを

注意深く聴くことが重要なんです。

ホールをひとつの楽器としてとらえ、

ホール全体に音楽が響いていく空間力を意識する。

そこでひとりひとりの演奏者が音楽を作っていくわけです。

ホールの空間力と演奏者の空間力が一致したときに、

すばらしい音楽が生まれ、指揮者もオーケストラも聴衆も

幸せな瞬間が生まれることになるわけです。

一見、バラバラに見える演奏でも、この空間力が一致したときには、

えもいわれぬまとまりに満ちたすばらしい音楽が誕生します」

 

ただ指揮者を見ない演奏は曲により向き不向きがあるとのこと。

構造が複雑で大編成の曲は合わせるのが難しく、

お勧めはモーツアルトなんだそうです。

 

このオーケストラの生演奏って、

CD付きで4800円なんだとか。

なんかお得な感じしますねえ。