マドリードに着いて、まず注意されたことは「スリ」でした。
首からパスポートをぶら下げること、バッグは持たない事。
バッグを持たないってそんな事むりですやん。
スーパーの袋みたいなのに入れて歩いてくださいって。
バッグを持ってるだけで狙われるって。
だからね、スリ対策の大きめの斜め掛けバックを作っていったんです。
ファスナーをつけて、スーツケースの鍵をひっかけるフックも
つけました。
これを肩からかけて、いざマドリードの地下鉄に乗り込みました。
「あれがスリ」
電車を降りるなり、友人がいいました。
「行き過ぎるまで待つから。」
二人連れの若い男女が横を通っていきます。
スリは二人連れ、すったものを手渡す人が必要です。
ほんまかいなと思ってみていると、
改札を出ずに、反対側のホームへ行きました。
それから何度もスリやから気を付けるようにと指示が出たんです。
最終日、リスボンの細いみち。
「なかせさん」後ろを歩いていた友人から声がかかり、
慌てて、カバンに手をやると人の手に触れたのです。
8人連れの隙間にスルリと入ってきてねえ。
若い女の子でした。
バッグはこんな感じで開いてたんです。
中に黄色い財布が見えるでしょ。
実際にはもっと沈んでるんですよ。ぶら下げてるから。
バッグの中を確認すると、被害はなく胸をなでおろしました。
スリに遭遇するThrillingな体験をしたんですけどね、
わたしにスリはできません。
デブにスリはムリです。
スリムじゃなきゃできません。