うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

道に倒れてだれかの名を呼んだことがない

若い頃は女性シンガーソングライターのアルバムを

よく聴いていました。

やっぱり女性キーだとハモりやすいというのが一番で、

なかでも荒井由実の「ひこうき雲」「MISSLIM」は

テープが擦り切れるほど聴きました。

っていうかハモりました。

荒井由実が創るメロディーとコード進行って、

ユニークなハモがつけやすくて、

いっしょにハモるのが快感でした。

 

日本の女性シンガーソングライターといえばもうひとり、

中島みゆきがいるわけですが、こちらは逆にハモりにくかったです。

なんででしょうね。

オーソドックスすぎて難しいのかも。

演歌や童謡唱歌でハモるのが難しいのと似ています。

 

こないだ紹介した新聞記事「もういちど流行歌」には、

ユーミンが情念の上澄みをうたうとするなら、

それらをかき混ぜて奥底に沈殿していた感情までもすくい上げて

うたうのが、みゆきさんだと思います

という、うがったコメントがありました。

ユーミンが大衆文学とすれば、中島は純文学かな。

by 瀬尾一三(編曲家)

(中島の歌は)単にポップスではない、もっと昔からの歌謡曲の流れ、

演歌に近いものを感じる。

流行を作ったユーミンに対し、

中島さんは、人々の心のひだに入る曲を作った。

by 千住明(作曲家)

というコメントもありました。

 

中島みゆきの歌詞で印象的だったのは、

道に倒れてだれかの名を 

呼び続けたことがありますか

という「わかれうた」

そんなことした人、知り合いにいてますか? 

道に倒れることもそうそうないですし、

そのうえだれかの名前を、しかも呼び続けるって、

そこまで不幸な経験、したことありません。

中島みゆきの歌はぼくの日常感覚からはかなり遠くにあるので、

なかなかうたえませんけど、いい曲がいっぱいあるんですよねえ。

桜田淳子がうたう「化粧」とか好きです。

 

かたやユーミンの歌詞で印象的だったのは、

どうしてなの 今日に限って 

安いサンダルをはいてる

という「DESTINY」

あああ、女性って、そういう劇的なシーンでも、

そういう劇的なVS.シーンだからこそなのか、

自他の履物の優劣が気になるんだと驚いたことがあります。

 

ってことで、魅せられっぱなしの女性シンガーソングライター両巨頭。

次は大貫妙子の歌がやりたいな(なんや、それ~~~~)