年末に「オーケストラ」って映画を観たんです。
忙しい中なのにねえ。
でも仕事の休憩のたびに10~15分ずつ見てると
数日で見終えるんです。
かつては一流オーケストラの天才指揮者だった中年清掃員が、
急きょ出演できなくなった楽団の代わりに、
昔の楽団仲間を集めてコンサートに出場しようと奮闘する感動作。
と解説にありますが、とんでもなくコメディーです。
こんなんあるわけないやんっていう
ええ加減な人たちが巻き起こすドタバタの連続で、
約束はきっちり守りたい真面目な性分のぼくには笑えません。
でもそこにソ連時代のユダヤ人弾圧やロマ(ジプシー?)への差別、
共産党の零落なんかも要素として入っていて、
ロシア人ってこんな人たち? って、わかったような、
わからないような新鮮な発見があります。
フランス映画ですからね。
しかし、一番の見どころは美人バイオリニスト。
もうなんと美しいのでしょう。
この人を見るだけでも価値があります。
それとチャイコフスキーのバイオリン協奏曲がまた美しいこと。
この女優さん、4カ月にわたって猛レッスンを受け、
実際に自分で演奏しているそうです。
ただし、弓が弦に当たる部分のみを集中的に練習したため、
映像ではフィンガリングを見せるシーンはほとんどなく、
ボウイングが中心となっています。
(これ、映画評の受け売りです)
美しい女性が美しい曲を奏でる映画なんですよねえ。
そんな要約は完全に間違ってますけど。
10~15分ずつ小刻みに見たらどんな名作でも
平べった~~~く感じちゃうんです。
本当は「泣ける」とか「感動の」とかって枕詞がつく
けっこう評価の高い映画でした。