うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

バカ殿の話

今回のコロナで知事さんの個性や能力に注目が集まりましたね。

国はお金だけ出して、あとは全部地方自治体に任せたら、

もっとスピーディーにいろんなことができたんでしょうか。

日本は巨体を持て余した恐竜のように感じました。

 

で、最近読んだのがこの本。

新書ですが、けっこう分厚くて(450P以上)、

とくにストーリーもないので、読むのに時間がかかりました。

 

江戸三〇〇藩 バカ殿と名君

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いまの地方自治体にも「バカ殿と名君」がいるんでしょうね。

江戸時代に、あまりなバカ殿は幕府に処罰されたようです。

たとえばこんな非道なお殿様。

大分府内藩の竹中重義は長崎奉行として送り込まれたのだが、

南蛮船が輸入する鮫皮を横領したとか、

賄賂を要求して蓄財するなどして散々な評判だった。

特に平野屋という商人の内儀を呼び出して手籠めにし、

その女が家に逃げ帰り、夫とともに身を隠すと、

義兄の市郎兵衛と申す者を人質にとって、

女が戻らぬなら殺すと脅迫した事件があった。

夫の三郎兵衛門はしかたなく妻を差し出したが、

腹の虫が治まらず幕府に一部始終を訴え出た。
いくら士農工商の時代といえども、

幕府の許すところとはならず、重義は切腹

竹中家は改易された。

このお殿様は、あの羽柴秀吉の軍師で知られる

竹中半兵衛の従弟だったそうです。

 

ほかにも若い農婦を手籠めにしようとして左遷された殿様や、

浅野内匠頭のように江戸城中で刃傷に及んで、

未遂どころか刺殺してしまうお殿様なんかも出てきました。

趣味にのめりこんで、領民や家来は困ったけど、

それが後の芸術や学問の発展に寄与したなんて話もあります。

300も藩があって260年以上も続いていると

いろんなお殿様がいるようです。

 

バカ殿といえば志村けんを思い出します。

奥女中を相手に淫らなことばっかりやってたし、

きんきらの衣服を着て、上杉鷹山みたいな倹約もしてません。

お殿様には強力な権限が集中してると考えがちですが、

実際の権力を掌握するのは今も昔も難しいようです。

改革に乗り出そうとして重臣らに反発され、

ふてくされて遊興に明け暮れたなんてお殿様も

何人か紹介されていました。

志村けんのバカ殿もそれだったりして。