仕事に必要だったのでアニメ映画「アナスタシア」を観ました。
そしたら、その仕事がなくなってしまいましてねえ。
こんなご時世ですからしょうがないです。
なので、ここで書かせてもらいます。
これ、ディズニーアニメじゃなく、
２０世紀ＦＯＸ初のアニメで、
１９９７年公開の映画でした。
（去年、ディズニーに買収されましたが）
もう四半世紀近く前の映画なんですね。
付録のメイキング映像に出てくる
主演（声優）のメグ・ライアンのかわいいこと。
メグ・ライアンの実写版で観たいくらいでした。
アナスタシアとはロシア最後の皇帝ニコライ二世の娘の名前です。
革命によって殺害されたロマノフ一族で唯一アナスタシアが
逃げのびたという「アナスタシア伝説」をもとに創作された映画です。
（１９５６年公開のイングリッド・バーグマン主演「追想Anastasia」を原作にしています）
アナスタシアとはラテン語で「よみがえり」とか
「復活」という意味があるそうで、
生存伝説との因縁を感じます。
作品そのものは上品で伝統的なミュージカル映画を観ているかのよう。
アニメなので子どもも見るため言葉遣いにも配慮されていて、
よく使われるOh,my God.の代わりに
Oh,brother.やOh,boy.が、
What the hell.の代わりにWhat the heck.
というふうに、卑語を避ける表現がされているそうです。
もちろんアニメならではのイマジネーション豊かなシーン、
ハラハラドキドキのアクションシーンもあります。
ぼくのお気に入りの歌はこれ。
歌、上手ですねえ。
リズ・キャラウェイって人らしいです。
メグ・ライアンのセリフの声から歌に移っても違和感がありません。
アナスタシアの顔はメグ・ライアンの風貌をもとに描かれたそうです。
似てますかねえ。
メグ・ライアンのほうがかわいいですよねえ。
って、さっきも言うたか。
監督はメグ・ライアンに声優役をオファーするにあたって、
彼女の代表作「めぐり逢えたら」の一部をアニメ化して、
熱意を伝えたそうです。
そこまでする？ って感じですよね。
メグ・ライアン、声優は初挑戦ということですが、
いい仕上がりです。
というのも声優陣が先にセリフを吹き込んで、
それに合わせて別の俳優が実際に演技をしたのを、
アニメに描き起こすという手法なんですって。
映像に合わせて声を発する必要がないので自然に演技できますよね。
音楽を担当したのは、デヴィッド・ニューマン。
この作品でアカデミー主題歌賞、音楽賞の二つにノミネートされたそうで、
お父さんのアルフレッド・ニューマンは、
２０世紀ＦＯＸのマークが登場するときの、
あのファンファーレを生みだした作曲家です。
しかも「追憶 Anastasia」の音楽を担当していて、
親子二代に渡って「アナスタシア」作品の音楽を担当した
ってことが下のサイトに書いてありました。
身分違いの恋がテーマの映画はいろいろありますね。
たとえば「ローマの休日」。
王女と新聞記者が結ばれることはありませんでしたが、
この映画は悲恋には終わりません。
最後、侍女ソフィーとアナスタシアの祖母である皇太后との会話を
字幕から再現すると――。
ソフィー：
They've eloped. 駆け落ちをしたのですね。
Isn't it romantic ? ロマンチックじゃございませんこと。
It's a perfect ending. 最高のエンディングね。
皇太后：
No.It's a perfect beginning. いいえ、最高のオープニングです。
英語には「駆け落ちする」：elope
って言葉があるんですねえ。
勉強になりました。
