美人ってことで、だれからも異議の出ない女優というと、
アン・ハサウェイだと思うんですねえ。
これが10年以上前だとジュリア・ロバーツ、
もっと前だとオードリー・ヘップバーンかしら。
ま、好みは皆さん、おありでしょうが。
日本でいえば北川景子?
こないだテレビで放映してた「マイ・インターン」
を録画していて、数日前に見終えました。
公式HPに書いてあるあらすじは、
華やかなファッション業界で成功し、結婚してプライベートも充実、
現代女性の理想の人生を送るジュールズ。
そんな彼女の部下にシニア・インターンのベンが雇われる。
最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールズだが、
いつしか彼の的確な助言に頼るように。
彼の“豊かな人生経験”が彼女のどんな難問にもアドバイスを用意し、
彼の“シンプルな生き方”はジュールズを変えていく――。
若き女性創業者がアン・ハサウェイ、
彼女の部下になるのがロバート・デニーロです。
面白かったけど、できすぎ。
70歳のじいさんは、ふつう若者の間でこんなに好かれません。
臭いし、じじむさいし、遅れてるし。
寛容で、年の功的な知恵をいっぱい備えた老紳士を演じてますけど、
現実にそんなスーパーシニアはいないし、
いたとしても若者からしたらおじいちゃんです。
もしかして老境に入りつつある脚本家が、
老後こうあれば理想的という夢を、
映画に託したのかもと想像しました。
調べてみると、監督・脚本を務めたのは、
製作時点で65歳くらいの女性でした。
じいさんじゃなかった。
実をいうと、このぼくはロバート・デニーロと似た立場で働いています。
ディレクターは20~30代の女性であることが多くて、
彼女たちの指示を受けて動きます。
言葉が聞き取れなくて、え? というと笑われます。
耳が遠いと思われるのでしょう。
ときに小言を言われたりもしますが、
60代のじいさんライターを、それなりに立ててはくれます。
だけど、プライベートなことについてとか、
仕事に関してすら、人生の先輩から助言を聴きたいとか、
そんなことはまったく思われていません。
自分流が一番と思っているのでしょう。
ほかのアプローチがあるなんて想像の外なのかも。
気兼ねなくしゃべったり、お茶を飲んだりできるのは
やっぱり若い人同士に決まってるし、ぼくもそれはよく心得てます。
仕事が終わったらさっさと別れてあげます。
若い人たちの間で老人が居場所を見つけるって難しいもんです。
知ってる言葉も違えば、生活習慣もまるで違います。
この映画を観て得たものがあるとしたら、なにかしら。
いろんなファッションで登場するアン・ハサウェイを見るのが
じいさんの眼の肥やしってことかなあ。
間違ってもこの映画のロバート・デニーロを目指しちゃいけません。
年寄りはもっとひねくれてなくっちゃ。