三条河原町のタピオカ店は長蛇の列。
わたしはタピオカが好きですが、お店のタピオカは高くって
乾燥タピオカを買って自分で作っています。
ほうじ茶ラテの中に入れて黒蜜をかけると、なかなか美味しいんですよ。
タピオカはキャッサバて言う芋の根だということは知ってましたが、
それについて考えたこともなかったんです。
ジャガイモから作った片栗粉みたいなもんで、
カロリーが高いので控えなくっちゃと思うくらいでね。
先日、友人が、朝日新聞の歌壇にこんな歌が投稿されてるよと
教えてくれました。
タピオカが流行というふ
ニューギニアで兵らが食いし
芋とは知らず
外地に行ってはった兵隊さんが食べてはったんやなあ
と黒粒のタピオカを眺めてみました。
こんな精製されたもんじゃなく、炊いたはったんか、
焼いたはったんか?
もともとは甘いもんなのか、塩気が欲しいのか、
真ん丸のボールになったものから、想像もつきません。
生きるのびるための大事な糧だったんでしょう。
そう言えば、初めて我が家の食卓にのったライチ(茘枝)を前にした
父が
「これ、むこうで、よう食うたわ」と言いました。
甲種合格、二等兵で南シに行き8年、軍曹でかえってきた父。
軍曹になるまで、どんなことをしてきたか話を聞いたことは
ありませんが。母が、戦争の夢見てうなされてはると言うて
いました。
「むこうの方が、うまかった」
何にもなかったんで、甘い果物はなによりやったんでしょう。
タピオカからニューギニアに思いをはせる人がいる、
思いもよらないことでしたが、
この歌から、貫通銃創とマラリアを持って帰ってきた父を
思い出しました。