うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

彼はそんなにファインじゃないかも

Natural Acoustic

というコンピレーションアルバムを聴いていたら、

 女性グループがジョージ・ハリスン「My Sweet Lord」

うたってて、珍しいなと思ったです。

それも古臭いアレンジで。

SDカードだったので演奏者の名前が表示されます。

シフォンズ(The Chiffons)

と出たので、そうそう、これ、いまぼくらが練習してる曲を

うたってるグループで、たしか60年代の……

とそこまで考えて、あれ? ヘン! って思いました。

「My Sweet Lord」ってそんな古くないじゃないですか。

で、曲名の表示を見たら「He's So Fine」となっています。

あれま、別の曲やったんか!

 

帰って調べてみたら、この2曲はよく似ているということで

ジョージ・ハリスンは盗作で訴えられて敗訴したとありました。

ぼくが知らなかっただけで、とっても有名なエピソードのようです。

 

 

「He's So Fine」は、元々はシフォンズの1963年のヒット曲。

www.youtube.com

 

「My Sweet Lord」は1970年のヒット曲。

www.youtube.com

 

どちらも全米1位なんだそうです。

全米1位のヒット曲をジョージ・ハリスンは聴いてなかったんでしょうか。

おかしなこともあるもんです。

だけど、聴き比べてみて、やっぱり「My Sweet Lord」が好き。

曲の構成やコード進行がモダンに感じます。

 

シフォンズも1975年に「My Sweet Lord」を

カバーしているんだそうで、なんちゅうことでしょうねえ。

盗作騒動を面白がってるとしか思えません。

 

 

ウィキペディアによると、

1975年にシフォンズによってカヴァーされた

「マイ・スウィート・ロード」などが

原告のブライト・チューンズから証拠として提出され、

双曲の類似性を鋭く指摘した。

判決は同年の9月7日に下され、

判事のリチャード・オーエンは

「潜在意識の内における盗用」

を認めた被告のハリスンに対して

58万7000ドルの損害賠償を支払うように命じた。

最終的にそれから約4年半後の1981年2月26日に、

彼はこの請求を受けて多額の賠償金を

ブライト・チューンズ側に支払っている。

 

このニュースを報じた新聞の一面には、

He's not So Fine !

と見出しの文字が躍ったことでしょう。

(勝手な推測です)

 

ところで、シフォンズのシフォンという言葉は、

ぼくはシフォンケーキのシフォンとして先に知りました。

 シフォンって、どういう意味なのか。

辞書を調べると、

織物名。薄っぺらな布の意のフランス語 chiffeから転じた語。

絹またはキュプラ,アセテートなどで織った,

きわめて軽く柔らかい薄い平織物で,一種の経緯縮緬 (ちりめん) 。

用途は広く,イブニングドレス,ウェディングドレス,

ブラウスなどの婦人服のほかに,衣服の縁飾り,婦人帽,

あるいは電気スタンドの笠,人形などにも使用されている。

 

軽くて柔らかいものがシフォンなのか。

シフォンズより先にシフォンケーキを知り、

「He's So Fine」より先に

「My Sweet Lord」を知ったぼくは、

いかにも流行りすたりにうとい人間であるなあと実感する次第です。