うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

クレパスとクレヨン

なかせさんが「銀座カンカン娘」を演奏したあと、

いつもMCで言うのは、

「カルピス」って言葉が歌詞に出てくるから、

この歌の4番はNHKでは聴けないんですよという話。

 

同じく古いバラエティー番組で知ったんですけど、

かぐや姫の「神田川」も、大ヒットした1973年に

NHKから紅白歌合戦に出場依頼されるのですが、

歌詞に出てくる「クレパス」を「クレヨン」に

替えることという条件を出され、

作詞家の喜多條忠も作曲の南こうせつも断ったんだとか。

逆パターンで、クレヨンしんちゃん

クレパスしんちゃんだとやっぱりおかしいですね。

題名を変えろといわれたら作者はいやでしょう。

 

紅白でこの歌がうたわれるのは平成になってからだったそうです。

ちなみに「神田川」って、

当時、ラジオ番組の構成作家だった喜多條忠が、

南こうせつに頼まれて、たった1日で歌詞を書いて、

その歌詞を電話で聞いてメモをした南こうせつが、

たった5分で作曲したんですってね。

出てくる必然性があれば、さっと出てくるもんなんですね。

 

それから5年後の1978年、

ようやく紅白で商品名が解禁されます。

それが山口百恵の「プレイバックPart2」で、

「真っ赤なポルシェ」がうたえるようになったそうです。

それまでは「真っ赤なクルマ」とうたってたとか。

作詞の阿木燿子と作曲の宇崎竜童は、

ビジネスだしと割り切ってたんでしょうかね。

 

たしかに商品名も含めて実際に存在する名前を使ったほうが、

現実味があって心に浸透する度合いが違います。

昔、スティーブン・キングの小説を読んでいて、

あらゆる固有名詞が実際の商品名・ブランド名だったりするので

驚いたことがあります。

商品名や出版社の名前や雑誌や新聞の名前で、

イメージのよくない使い方をしてても、

架空の名前にしてないんですね。

そこは徹底しているなと感心しました。

 

しかし、NHKのドラマではいまだに商品名は出てきません。

登場人物が見たこともない缶ビールを飲んでるのは、

それがリアルなドラマであればあるほど違和感があります。

どこかのメーカーに偏るのはだめだけど、

毎回抽選で銘柄を変えるくらいのことでいいんじゃないでしょうか。

わざわざ「オリジナル商品」をつくる製作費があるんだったら、

もうちょっと受信料を安くしてって思いますねえ。