うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

他流試合ライブにて

モダンタイムスの「カムバック青春ライブ」

うめはらなかせにとってはいい勉強になりました。

 

70代以上の方々の会と聞いていたので、

懐メロ・昭和歌謡を入れたほうがいいかも、

洋楽もビートルズ程度にしたほうがいいかもと、

事前にセットリストを考えて参加させてもらったのです。

 

ところが、リハーサルを聴いてびっくり!

うめはらなかせごときが入れてもらってはいけないと感じました。

とっても演奏レベルの高いバンドの皆さんの集まりで、

アコースティックギターウクレレ・ミニキーボードの自分たちは、

滅茶苦茶しょぼくて場違いな思いがしました。

 

ただ開場時間になってもお客さんが来られないので、

大丈夫なのかなあ、出演者だけだとさびしいなあ、

と心配していたら、なんのなんの。

開演時間の10分前くらいから続々続々。

常連のお客さんなんでしょうねえ。

モダンタイムスさんがほぼいっぱいになりました。

 

「カムバック青春ライブ」の特徴は――

・演奏の技術レベルが高い(ミスがまったくない)

インストゥルメンタルが多め

・ジャンルはロック・ジャズ・ボサノバなど洋楽中心

・ヴォーカル担当は息子さん娘さん世代の若手

 

リズムセクションが盤石で、ギター・ピアノもプロはだし。

どのバンドもパワフルな演奏で、「枯れた」印象などみじんもありません。

だれもが知っている定番曲ばかりを並べるということもありません。

ここに雑食性の素人バンドうめなかが入るのはどう考えてもおかしい!

と、お客さんには申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

 

実際、うめなかの演奏中、耳をふさいでおられるお客さんもおられたのです。

客席に戻って、その方のお話を聞くと、

「2曲だけ聴きたない曲があった」とのこと。

その2曲とは「からたち日記」

「好きになった人」でした。

年齢だけを見て十把一絡げに懐メロ・昭和歌謡・童謡唱歌だと

決めつけられたくないという思いがおありなのでしょうね。

(もちろん喜んでくださるお客さんもおられました)

カラオケや歌声喫茶とはまったく違う音楽の愉しみ方を、

望んでおられたのだと思います。

 

会場には、誘われて義理で来ました、みたいなお客さんはおられず、

皆さん、心からライブを楽しんでおられました。

そのぶん、ガチで好きな音楽に浸りたい、

というお客さんも多かったのでしょう。

ノッてくるとフロアで踊りだす方々もおられました。

 

当たり前のことですが、音楽の愉しみ方は人それぞれなんですよねえ。

こういう年代だからこういう曲がいいだろうという決めつけは、

よくないのだと改めて気づかされました。

 

うめなかに次の機会はないかもしれませんが、

もしあったとしたら、どんな曲を演奏すればいいのかしら、

お笑いで気を惹くような姑息なことだけはやめにしたいな、

と、ついつい考えてしまううめはらでありました。

 

slimさんのおっしゃる「他流試合」ってやってみるもんですね。

いや~、勉強になりました。