「エレベーター・ミュージック・イン・ジャパン 日本のBGMの歴史」
って本があるそうなんです。
『エレベーター・ミュージック・イン・ジャパン 日本のBGMの歴史』
著者:田中雄二 価格:2,376円(税込)発行:DU BOOKS
エレベーターに限らずBGM全般について書かれてるようですが、
書名は欧米の「百貨店のエレベーターで流れていたムード音楽」
に由来しているとか。
BGMとは? バックグラウンド・ミュージックの略称。
アメリカにおいて「ミューザック」、「エレベーター・ミュージック」
と呼ばれていた公共空間への音楽配信サービスを、
東洋音楽放送がこう名付けてセールスしたことから日本で定着。
アメリカでは使われないが、ヨーロッパは日本と同じBGMで通じる。
つまり日本では百貨店だけでなく、あらゆる店、駅のホームのような
公共空間まで音楽が浸透しているということらしいです。
もともとは工事の音や工場の騒音などへの「音のカーテン」
として高度経済成長期に広まったんですって。
その結果、街を歩けば至るところから音楽が聴こえてくるまでになって、
日本は「音楽の消費国としては世界一」なんだそうです。
それで思い出したんですけど、グァテマラ旅行中に知り合った、
西ドイツ(当時)のシヴィル・エンジニアという職業の女性がいて、
日本にも旅行したことがあるって話すんです。
日本人ってヘンなのよ、とってもおかしい!
というので、なんで? と訊くと、
だってデパートの中でベートーヴェンが流れてるのよ!
おかしいでしょ? 日本人って、ほんとヘン!
そのときもいまも、デパートのBGMでベートーヴェンが鳴ってて、
なにがヘンなのか、ぼくはわかっていません。
そんなにおかしいことなんですかねえ。
27歳だったぼくは、彼女にふにゃふにゃ返事して、
不可解な日本人の印象をさらに上塗りしてたと思います。