うめはらなかせの日記みたいな掲示板2

アコースティックギターの前にすべての曲は平等である

歌詞かメロディか

うめはらなかせがいま練習しているのは、

70年代の日本のとあるロックバンドの曲です。

なんだか歌詞がどうも幼いというか、いまいちなんです。

これ、自分たちの年齢とか人生経験からそう感じるというよりは、

恐らく若い時代に聴いていても、なんだかメルヘンチック、

少女趣味っぽいなあって感じてたと思います。

 

でも、メロディーがいいから練習してるんですけどね。

ぼくより歌詞にうるさいなかせさんが、

よく練習につきあってるなと思います。

いつもうたいながら、

これでもうちょっと歌詞が良ければなあと思っていたら、

最近、『ホンマでっか !? TV』という番組で、

音楽を聴くのに歌詞とメロディどっちが重要? 

という討論があったそうですね。

 

歌詞を重要視する明石家さんまに対して、

メロディを重要視する劇団ひとりというかたちだったようで。

これに対して、専門家が科学的な観点から意見を出し合います。

 

心理学者・植木理恵氏は…

「子どもはリズムが優位だが大人になると

歌詞に自分の経験をひきつけて考えられるようになる。

大人になったからこそ歌詞が心にしみる。

歌詞の良さがわかるのは大人になった証拠だから

若者にメロディ重視の人が多いのは日本人が幼稚になってきている。

と語ります。

ところが、マーケティング評論家・牛窪恵氏は

現代の若者は言葉を略したときの音の響き(音相)で

言葉を判断している。

ですって。

 

番組を見ていないので、よくわからないのですが、

恐らく若者は音楽を歌詞も含めてサウンドとして聴いている

ということなのでしょう。

だとすれば、最近の若者に限らず、そういう聴き方は昔からありました。

とくに洋楽なんて意味も分からず聴いているにもかからわず

感動がありますものね。

それは歌全体を歌詞も含めてサウンドとして聴いているからだと思います。

メロディーがよくて思わず聴き込んでいたら

歌詞の良さが沁み込んできたという経験は

日本語の歌でもよくあることです。

 

以上は、聴き手からの論議ですが、

作り手(作曲家)の立場で考えると、

つまらない歌詞だと創作意欲がわかず

いいメロディーも浮かびようがない

というのが本当のところじゃないでしょうか。

優れた創作は優れた創造を促すというわけです。

だからいい歌詞の曲にはいいメロディーの曲が多い。

同じ理屈で、いいレコードにはいいジャケットが多い、

とぼくは思うのですよ。