「ピッチ・パーフェクト」って映画、楽しかったです。
ピッチは音程のことでしょうね。
ガールズアカペラ部に入った女子大生が、
次第にその楽しさに目覚め、
仲間たちと固い絆を育んでいくという青春ムービー。
大学版「Glee」といったところです。
アカペラがテーマなので、だれかがうたい出すと
そこにハモをかぶせていく、そんなコーラスの楽しさが満喫できます。
(シモネタも満載!)
Riff-off(リフオフ)と呼ばれる歌合戦のシーンがあるのですが、
ここでは「80年代、女性のヒット曲」といった”お題”が出されて、
だれかがうたい出すと、たちどころに仲間がハモをつけます。
選曲のセンスやアレンジを競い合うカバー合戦で、
闘争心むきだしの男女チームがぶつかり、
敵味方であっても、なにが「正解」であるかは認め合うというか、
音楽が”できる”者ならいいものは瞬時にわかるという設定のようです。
こういう紅白歌合戦なら聴きごたえがありますね。
この歌はダサいとかいう評価から現代の若者の音楽センスが見えてきます。
退屈! とケチをつけられる曲はたいがいぼくの好きな歌でした。
下は、主人公がオーディションでうたう曲なんですけど、
実際に全米ヒットチャートでも8位と、ヒットしたそうです。
このリズム感、すごくないですか。
エキストラもできる人を集めて猛練習したんでしょうね。
アメリカの地方の大学にもアジアの留学生が多いのでしょう。
韓国人学生は仲間同士で群れて他国人を排除し、
日本人学生は声が小さくて自己主張できない、
トンチンカンな英語を話すといった、
”留学生あるある”みたいな小ネタも興味深かったです。
個性ばらばらの女の子たちが、
最後は声を合わせることで心をひとつにする。
そこはこの種の映画の定番の感動ですよね。
まさにそれこそ音楽の力です。
出演者は抜群に歌がうまいし、ダンスもノリノリ。
コンテストなど随所で披露されるパフォーマンスに胸が熱くなります。
そんな気分をこの映画の宣伝では「サイコ〜にアガる」
なんてキャッチコピーで表現しています。
「盛り上がる」の「アガる」なんでしょう。
「アガる」って、ぼくら緊張してアガるときにしか使わないんですけどね。
いや~~、映画っていいもんですねえ。