この地上で最も素晴らしい家電は、
温水洗浄暖房便座だと、
ぼくは思っています。
まだ温水も洗浄もついてなかった時代、
ヨーロッパから来た女子留学生に、
日本に来て最も驚いたことはなんですか?
と聞いたら、温かいトイレ(暖房便座)だと言うのです。
最初、その存在を知ったとき、
日本人ってなんておバカって思ったけど、
いまではもうそれなしじゃいられないって。
最初は「おバカ」って思うくらい、
彼らにとってはありえない発想だったんですよね。
日本人ってえらいです。
そこからお尻が洗えるトイレまで開発してしまうんですから。
我が家にも長年愛用してきた温水洗浄暖房便座があります。
「松下電工」の文字が入ってるくらい古いんです。
15年くらい使っているけど、まだちゃんと動いてます。
でも、いまから5年くらい前かなあ。
とうとう「おしり」ってボタンを押しても、
温水が出なくなったんです。
それで困って「ビデ」を押してみたら、
なんと! これがちゃんと洗えるんです。
以来、毎朝「ビデ」のお世話になっています。
ぼくのお尻もビデの水流の位置に自動で動きます。
で、毎朝「ビデ」の文字を押すたびに
「ロザンナ」って名前が浮かぶんですよ。
昭和歌謡が刷り込まれてますもんね。
だからここ5年くらい、ぼくにとって、
ビデとロザンナは一体のものとなっています。
天国のヒデさんには大変申し訳ないんだけど。