いまNHKで「この声をきみに」っていうドラマをやっています。
朗読教室が舞台なんです。
朗読教室ってのがあるんですねえ。
番組HPによると、
声を出して心を開放する癒しの場として再評価され、
若者にも密かなブーム
とあります。
音読と朗読の違いは、前者が声を出して読むこと、
後者は聞く相手がいて、その相手に向けて読むこと。
だから朗読は相手あってのもの、
独りよがりになってしまってはいけません、
だれかに伝えたいという気持ち、
喜んでほしいと願う気持ち、それが大切なんです。
と、ぼくの大好きな麻生久美子先生が語ります。
これって鼻歌と人に聴かせる歌の違いかもしれませんね。
ドラマには「群読」というスタイルが出てきます。
5~6人のグループで詩なり散文を朗読するもので、
文中の登場人物に分かれて読むというよりは、
フレーズごとに読み手が変わるというもの。
そういえば小学校の国語でこういうのやりましたよね。
自分の読む番をドキドキして待ってたもんです。
うめなかでもコーラスを組み立てるとき、
ここはユニゾンで、ここはハモって、ここはなかせさんソロ、
ここはうめはらソロ、というようにいろんなパターンを考えます。
二声しかないからパターンは限られますが、
それでも声をそろえたり、声を分けたりすることが、
新鮮な変化を生みます。
歌のなかで声が変わるというのは、
それはもう楽しいことなんです。
シューベルツの「風」では、
と変わりながら、ベースの井上ソロへとバトンタッチされるとき、
なんともいえない気持ちよさがありますよね。
そこは群読と同じ気持ちよさなんです。
そんなことを思いながらこのドラマを見ています。